Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2006: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2005: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
|
Research Abstract |
宇宙空間を利用した通信技術は高度情報通信技術において重要な基盤技術の一つである.本研究では,放射線環境である宇宙空間での先端デバイスの利用を想定した照射損傷と損傷メカニズムの解明を行った.本研究では,Si系半導体デバイス(FD-SOIデバイス,PD-SOIデバイス,微細MOS(90nm)デバイス,Siフォトダイオード)の室温,高温および低温照射損傷について調べた. FD-SOI n-MOSFETにおいて,チャネルの特性は裏面ゲートバイアス電圧に強く依存することが知られており,同デバイスに陽子線の室温照射及び電子線の室温と高温照射結果について,裏面の損傷が表面のデバイス特性に与える影響を明らかにした.さらに,異なる製法のSOI基板上に作られたMOSFETの照射損傷の差異についても考察した. PD-SOI MOSFETの特性は,一般には裏面ゲートバイアスには依存しないことが知られているが,放射線照射により裏面ゲートにダメージを負った場合,裏面の損傷が表面のトランジスタの特性に悪影響を与えることを示した.更に照射損傷について照射温度依存性を明らかにした. 我々の考案した,ドレイン電流のヒステリシス特性の解析からFDとPD-SOIデバイスのフローティングボディ効果を調べる手法を用いて,異なる温度によるデバイスへの照射のフローティングボディ効果の影響を調べ,表面と裏面ゲートの損傷における界面準位密度増加の温度依存性を明らかにした. Siフォトダイオードの低温照射実験を行い,電気的特性の劣化と照射導入欠陥の関連について研究を行った.その結果,低温では照射による劣化が顕著となり,導入される欠陥の種類と密度が変化することが分った. 以上,Si系デバイスを主に高低温での照射損傷とその導入欠陥との関連性を明らかにした.
|