Budget Amount *help |
¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
|
Research Abstract |
本研究では,既知の外力下で銅双結晶材料に見られる変形誘起の粒界近傍領域の実験的観察を行い,同時にこれら微視構造情報を許容するマルチスケール結晶塑性モデルを構築することを目的とした.研究実施期間中に得られた結果の概要は以下の通りである. 1.現有の引張試験機により無酸素銅試料に対して与ひずみを加えた後,粗大結晶粒作成装置により動的回復を促進させることで,粗大結晶粒に成長させた多結晶材料を作成した.ついで,作成した試料から微小試験片を作成し,試験片の結晶方位解析ならびに画像解析により,微視的変形挙動を支配する結晶方位データならびに粒界形状等のデータを収集した. 2.1.で作成した試料に対する単軸引張試験を行い,既知の巨視的ひずみレベルで誘起される結晶粒内/粒界近傍のミクロ変形場を,既設の原子間力顕微鏡(AFM)により,その場観察を行なった. 3.2.で得られる結晶粒内/粒界のミクロ変形データより,局所的なひずみ並びにひずみ勾配の算出し,本データを反映したひずみ勾配結晶塑性理論の構築を行なった. 4.今後は,今回の2体問題である双結晶材料の実験/数値計算結果をベースに,3体問題以上の多体問題に取り組み,より複雑な実現象を再現可能とする,あらたなひずみ勾配結晶塑性理論の構築を行なう必要があることを確認した.
|