硬X線用超平坦全反射ミラーの作製とコヒーレントX線による全反射の評価
Project/Area Number |
16760093
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Production engineering/Processing studies
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
三村 秀和 大阪大学, 工学研究科, 助手 (30362651)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | X線ミラー / コヒーレントX線 / 超精密加工 / 超精密形状計測 |
Research Abstract |
(超平坦X線ミラーの作製) ノズル型EEMによる数値制御加工と回転球型EEMにより、空間波長200μm以下の領域において、RMS値0.3nmの超平坦X線ミラーの作製を行った。電子ビーム蒸着による白金蒸着前後の表面粗さ状態の調査を位相シフト干渉顕微鏡で行った結果、前後において表面粗さの形態に変化がないことがわかり超平坦ミラーを完成させた。 (反射率の理論的解明) X線の表面反射率を理論的に計算するためのプログラムを作製し、表面凹凸の空間波長と反射率の関係を理論的に予測することが可能となった。理論計算から、約1mm以下の全空間波長領域が主なX線散乱成分を生んでいることが明らかになった。 (反射率の評価) SPring-8 1kmビームラインBL29XULにおいて、反射率の測定を実施した。白金の臨界角である4.0mradの条件で測定を実施し、理想値の84%程度であった。表面粗さより予想される反射率は、92%程度であり予想よりも少なめに測定された。この差異は測定精度、白金の膜質の影響が考えられ、今後、検討予定である。 (集光ミラーにおける集光効率測定への応用(応用展開)) 本実績を考慮し、X線集光ミラーの集光効率測定へ応用した。X線ミラーの性能は、回折限界の集光径が15keVにおいて48nmレベルである。本ミラーにノズル型EEMと回転球型EEMによりミラーの最終仕上げを行った結果、理想値に対して80%の集光効率を実現した。この結果は、硬X線ナノビームを用いた顕微鏡システムの性能向上に大きく寄与すると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)