数値流体解析を用いたスクイーズフィルム効果発生機構の解明
Project/Area Number |
16760137
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Fluid engineering
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Research Institution | Chiba Institute of Science (2005) Tokyo University of Science (2004) |
Principal Investigator |
戸田 和之 千葉科学大学, 危機管理学部, 助教授 (00318221)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | スクイーズフィルム / CFD / 膜圧理論 / 放射圧理論 / 数値流体力学 / 圧縮性流れ / 重合格子法 / 移動境界問題 |
Research Abstract |
現在、全ての条件下でスクイーズフィルムの負荷容量を正確に見積もることができる統括的な理論は存在しない。さらに、流体膜内だけの特性を考えている従来の理論では、浮上物体が振動板から突出したときに生ずる復元力を説明することができない。本研究は、圧縮性ナビエ・ストークス方程式を解くことによって、10ミクロンオーダの薄膜内、および周囲場の非定常流動現象を再現し物体に生じる浮揚力・復元力の発生機構を解明するものである。 まず、スクイーズフィルムにおける浮揚力発生機構の解明を行った。計算結果より、膜内の圧力は周期的に変動しているが、その平均値が周囲圧より高くなることが分かった。このとき、膜内の圧力分布に着目すると、膜厚方向の勾配は長手方向に比べてき極めて小さくなっていた。このことより、本計算条件で与えた10ミクロンオーダの平均浮上量では、浮揚力の発生はスクイーズ膜圧理論に基づくものと考えられる。このことは、圧縮性レイノルズ方程式による解析と類似の結果が得られたことからも確認できる。しかしながら、近年スクイーズフィルムには吸引力の発生も確認されており、この場合スクイーズ膜圧理論だけでは説明できない。本研究では浮上物体を固定して計算を行ったが、今後、浮上物体の運動を考慮に入れた解析が必要であると考えられる。 つづいて、浮上物体が振動板からずれた場合に生じる復元力の発生機構を調べた。計算結果より振動板の運動に伴いフィルム端より周囲場へ周期的に圧力波が放出されることが判明した。この圧力波の影響により、浮上物体の振動板方向へずれた端では、側面圧が周期的に変動する。一方、突出方向へずれた端の側面圧の変化は小さく、この両側面の圧力差が復元力として働いていることが分かった。また、様々なずれ量に対する計算により、復元力がずれ量に反比例することも分かった。ただし、復元力にはヒステリシスの影響も考えられるため、今後、浮上物体の長手方向の運動を考慮に入れた解析が必要であると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)