Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
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Research Abstract |
建物等の構造物端壁近傍で生じる剥離流れを有効に利用し,クロスフロー型風車の起動特性および出力特性の改善を目的として,平成16年度に引き続き,平成17年度において,以下のような研究を実施し,成果を得た. 1.構造物近傍で生じる流れをクロスフロー型風車に適した流入条件に改善するため建物端壁部に誘導板を設置した.その結果,建物端壁部で生じる剥離域の境界よりもある程度小さくなる方向に誘導板を固定した条件でも,流れは誘導板に沿って流れ,実質的に剥離域を小さく制御することが可能であり,風洞実験では,風車出力特性が30%近く向上した. 2.平板先端の剥離流れにより風車側への流入を改善する目的で,風車側部に平板(偏流板:風車直径の約2倍の長さ)を流れ方向に対して迎角を付けて固定した.その結果,建物端壁部で生じた剥離に沿った流れの方向に対して,偏流板を約10〜20°の角度を付けて固定すると,25〜40%近く出力特性が向上し,さらに長さの短い偏流板を用いることで,50%程度高い出力が得られることが示された.また,低風速である4m/sでは,その効果は顕著であり,風車の課題である低風速起動においても高い効果が得られた. 3.偏流板について,厳密に流れ方向と取付角の関係を明らかにするため,端壁部で生じる剥離流れを模擬する単純な平行流と死水域に分離する装置を作成し,風洞実験により平行流と偏流板取付角との関係を調べた結果,流れ方向に対し取付角20°付近で最も高い効果が示された. 4.クロスフロー型風車単体の翼枚数(6〜15枚),翼取付角(0〜90°)および受風面積をパラメータとした出力性能試験を実施し,各因子と出力特性の関係を調べた.その結果,直径100mm風車では,翼枚数12枚,翼取付角45°,受風面積については,翼枚数が少ない場合は狭く,翼枚数が多い場合は広い方が有効であることが示された.
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