Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Research Abstract |
超高効率を実現するためには,制御法のみならず回転機構造も考慮しなければならない。今年度は埋め込み型永久磁石同期電動機の弱め界磁電流による磁石内渦電流を削減するために,弱め界磁電流を用いずにリラクタンストルクを発生できる回転機構造を提案した。 リラクタンストルクを発生するためには磁石の発生する磁束を打ち消すような磁界を作る必要があり,その磁界が磁石にとっては反磁界となるため磁石内の磁束密度が減少し,渦電流の発生及び減磁による磁石磁束の低下を引き起こしていた。しかし,回転子構造が逆突極特性をもつためにこの反磁界はトルクを発生させるためには必要なものであった。仮にこの反磁界を逆方向にかけることができれば,磁石に対しては磁束を強める方向に磁界がかかるので減磁による磁石磁束の低下を免れることができ,渦電流の削減も期待できる。 磁石に対する磁界の方向を逆転させて,かつリラクタンストルクを発生させるためには,回転子の逆突極特性を順突極特性に変更すればよい。そこで,通常の埋め込み型永久磁石同期電動機の回転子構造の磁石と空隙の配置を検討し,順突極特性をもつ回転子構造を提案した。さらにリラクタンストルクを有効利用するためには,順突極特性の方が逆突極特性よりも磁石内磁束密度動作点の観点から優れていることを示し,強め界磁電流により磁石内磁束密度が向上することを示した。これらの結果は国際会議IPEC2005 (International Power Electronics Conference)にて発表した。 しかし,現状では回転子構造が特殊のため,さらにリラクタンストルクを積極利用するために,トルクリップルが大きい問題がある。昨年度の研究成果であるトルクリップル推定手法と合わせて,今後トルクリップルの瞬時制御手法について研究する必要があり,また本回転子構造による磁石渦電流の増減についても明らかにせねばならない。
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