Project/Area Number |
16760241
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | The University of Tokyo (2005) Tohoku University (2004) |
Principal Investigator |
森田 剛 東京大学, 大学院・新領域創成科学研究科, 助教授 (60344735)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 水熱合生法 / 強誘電体薄膜 / エピタキシャル薄膜 / チタン酸ジルコン酸鉛 / チタン酸鉛 / アクチュエータ / 圧電効果 / 水熱合成法 / エピタキシャル |
Research Abstract |
圧電材料は、電気機械エネルギー変換を行う機能性材料であり、薄膜化によるマイクロアクチュエータやセンサ、超音波トランスデューサの研究が進められている。薄膜プロセスには多種多様なものがあるが、その中でも水熱合成法は150℃という極めて低い温度で圧電薄膜を合成できる。今までに、チタン酸ジルコン酸鉛(PZT)やチタン酸鉛(PTO)の超高品質なエピタキシャル圧電薄膜を合成し優れた強誘電性を実証してきた。本研究の目的は、これらの薄膜の圧電特性を評価し、圧電アクチュエータ・センサへ応用する礎を築くことにある。 本年は、昨年までに明らかにした大面積均一成膜と厚膜化プロセスを取り入れ、430nmのPTOエピタキシャル薄膜を合成した。PTO薄膜は機械的減衰が小さく超音波トランスデューサに適していると期待される。この薄膜の圧電特性を原子間力顕微鏡のZVモードで評価したところ、極めて優れた線形性を有した圧電バタフライ曲線を示した。また、圧電定数は97pC/Nと理論予想値を大きく上回る優れた結果となった。しかし、強誘電特性は100nm厚の約60%にあたる60μC/cm^2に留まり、インプリント電界も上昇した。これは、非線形誘電率顕微鏡の観測から明らかになったように、ドメイン構造が100nm厚の薄膜が完全c軸配向であったのに対してaドメインを若干有していることが原因である。また、基板として用いたSrRuO_3/SrTiO_3単結晶基板との界面層の影響も考慮しなくてはならない。圧電バタフライ曲線の測定に加えて、水熱合成法により成膜したPZTエピタキシャル薄膜のGHz帯での超音波特性を評価した。この結果、PZTにより超音波を発生させることに成功し、基板裏面からの超音波反射を4次エコーまで観測することができた。
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