Project/Area Number |
16760255
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Electronic materials/Electric materials
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
山下 馨 大阪大学, 大学院基礎工学研究科, 助手 (40263230)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | ダイアフラム / 撓み / 座屈 / 残留応力 / 共振周波数 / 多層膜 / 静的撓み |
Research Abstract |
活性層を薄くすることによりダイアフラム撓みの効果をより強調することができたが、撓み形状プロファイルを注意深く観測したところ、上部電極部分でダイアフラムが平坦に近くなっていることが示唆された。当初よりダイアフラム全体の曲げ剛性が小さく静的撓み量が大きくなったため、上部電極の200nm厚の金の層による剛性の影響が無視できなくなったためと考えられる。そこで、上部電極の金薄膜の膜厚をより薄くし、電極による剛性の影響を低減することを試みた。通常強誘電体の上部電極としては下部電極同様白金が用いられるが、金は白金に比べて抵抗率が約1/5であるため、より薄い膜であっても電気的に問題なく接続できる可能性がある。実際に薄い上部電極を製膜して特性を評価した結果、50nm程度の膜厚までは電気特性に影響を与えないことを確認した。またウェハ内にばらつき少なく薄膜を形成するために、従来の抵抗加熱蒸着法に代わりスパッタリング法により製膜することとした。これによりウェハ内の約200のダイアフラムに±5%程度以内の膜厚ばらつきで上部電極を形成することができた。またこうして作製したダイアフラムの静的撓み形状は、平坦部分がなく理論カーブに近いプロファイルが得られた。このようにして形状を安定化した構造を用い、さらにダイアフラム全体の構造を修正して撓み量と共振周波数のばらつきを評価した。下部電極下の構造として従来の/SiO_2/Si構造、埋め込み酸化膜層を残した/SiO_2/Si/SiO_2構造および活性層まで除去した/SiO_2構造を作製した。また積層構造中唯一引張応力を生じるPZT層を上部電極下の必要部分以外除去した構造も作製した。これら構造の修正により、下向き撓みをもつダイアフラムでも感度を向上することができる。またこのようにして作製したダイアフラムは、上向き撓みを持つダイアフラムで最大25%程度の共振周波数ばらつきを持つのに対し、下向き撓みのダイアフラムでばらつきがほぼ±5%程度に抑えられることが分かった。
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