Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Research Abstract |
本研究は未開拓領域であるセンサネットの広域,高密度ネットワーク通信を目指し,これを可能とする自律的な通信方式と網構成法を確立することを目的としている.そのために広域分散のマルチホップネットワークを対象として,そのMACレイヤにおけるタイミング同期を明らかにすることを初期の目的とした.タイミング同期のプロトコルとして,まず現在最も一般的なIEEE802.11系無線LANプロトコルを想定し解析を行った. その結果,まず(1)2つのセルが少数のノード(端末)を介して接続される際に生じるタイミング同期の問題が明らかとなり,さらに(2)多数のノードが空間分布する状況で,タイミング同期の達成過程に固有のパターンが生じることが判明した.この結果は,実的な条件の下で現在の最も一般的な無線LANプロトコルがそのままでは大規模なアドホックネットワークやセンサネットを実現する際に本質的な困難を生じることを意味する.これらの結果から,次の段階として新しいタイミング同期のプロトコルを設計する手がかりが得られ,特許出願を行った.また以上の結果,(1),(2)に関してそれぞれ下記の(a,b,c)にて発表を行い,国際的な論文誌に投稿中である.また上記の解析の副産物として,新しい同期問題の解析方法が得られ,これを下記の研究発表に記載した. (a) Hisa-Aki Tanaka, Daisuke Ohta, Akio Hasegawa, and Peter Davis : "Synchronization bottleneck in multi-hop ad hoc networks using 802.11 MAC protocol," Proceedings of 2005 International Symposium on Nonlinear Theory and Its Applications (NOLTA '05) (SEC@BRUGES, Bruges, Belgium, October 18-21, 2005). (b)田中久陽,太田大輔,長谷川晃朗,デイビスピーター:"IEEE802.11 MACプロトコルによるマルチホップネットワークのタイミング同期(3)〜空間的同期障害の解消方法の提案〜",電子情報通信学会春期大会,国士館大学,東京,2006年3月.P589 (c)太田大輔,田中久陽,長谷川晃朗,デイビスピーター:"IEEE802.11 MACプロトコルによるマルチホップネットワークのタイミング同期(2)〜ノードの空間分布に起因する同期障害について〜",電子情報通信学会秋期大会,北海道大学,札幌,2005年9月22日(木)P460
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