Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2006: ¥1,000,000 (Direct Cost: ¥1,000,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Research Abstract |
本研究では,重金属,有機塩素化合物による地盤汚染問題を対象として,汚染物質の間隙中への溶脱や間隙中での土粒子,粒子状浮遊物質,溶解性化学物質との相互作用といった微視的挙動の評価を目的とした実験的研究を実施する。さらにその結果に基づいて,合理的な地盤汚染対策の考え方,環境リスクの低減効果の高い対策手法を提案することを目的とする。本年度の研究成果は以下の通りである。 (1)促進試験を用いた廃棄物の地盤材料としての利用時の環境リスク評価 廃コンクリート再生砕石を対象として,実環境における長期間の暴露を想定したすり減り,乾湿繰り返し,凍結融解等の各種促進試験を実施し,再生砕石の物理化学特性の変化と六価クロムの溶出量を計測した。さらにその結果を数値解析に導入し,長期に渡る実環境中での使用によって材料に劣化が生じた場合の溶出挙動と環境影響を定量的に評価し,適正な適用形態について検討を行った。 (2)間隙中に残存するNAPLの溶解特性と環境影響の評価 地盤の間隙中に残存する難水溶性の有機塩素化合物(NAPL)が間隙水中へ溶解する挙動について数値解析によるシュミレーションを行い,1)地盤中における汚染物質の分布に与える影響,2)不均質層周辺の挙動と汚染分布への影響,を定量的に評価した。数値解析においてNAPL浸透に関する特性曲線のヒステリシスを考慮し,間隙中におけるNAPLの残留を表現するとともに,地盤の不均質性が地下水汚染濃度,環境リスクに及ぼす影響について明らかにした。 (3)廃棄物層内部の生化学的条件と重金属の動態の実験的評価 廃棄物層内部の生化学的条件は埋立廃棄物や処分場の立地条件によって大きく影響され,重金属の移動性に大きな影響を及ぼす。近年,大都市近郊で増加している一般廃棄物焼却灰の海面埋立処分を対象として,処分場内部の生化学的条件の変化と重金属の存在形態を実験的に明らかにした。
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