多層ネットワーク上での包括的数理交通モデルの構築と実証
Project/Area Number |
16760427
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
交通工学・国土計画
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
井料 隆雅 神戸大学, 工学部, 助手 (10362758)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,200,000 (Direct Cost: ¥1,200,000)
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Keywords | 交通ネットワーク / 時空間ネットワーク / 交通混雑 |
Research Abstract |
この研究では、多層ネットワークの包括的数理モデルの提案,モデルの実証に関する理論の構築,また,具体的な数理モデルの実証例の提示を行うことを目的としている 多層ネットワークの包括的数理モデルとして,容量制約条件が課された時空間ネットワークにおける利用者行動の理論モデルの特性を分析することを行った.本モデルでは交通混雑は本質的には交通機関の容量制約を補償するために起こるものと考え,混雑を,容量超過した需要を他の選択肢に導くためのコストとして解釈している.本モデルの均衡状態の解法および性質について分析を行い,その結果として,均衡状態においては,混雑に対する不効用が迂回(時間方向および空間方向)の不効用よりも大きい利用者が優先的に容量を占有することがわかった.このことは均衡状態と最適状態の等価性についても知見を与える.すなわち,最適状態のボトルネック出発時刻選択と経路選択の2つの行動は,均衡状態のものと同一である.このことはFirst Bestの混雑解消政策立案に重要な知見となる. 本研究では需要が追加されたときの限界費用問題についても分析を行った.それにより,限界費用の大きい利用者特性の特徴を示した.また,利用者行動を自由に変更できない状況でのSecond Bestの政策立案に関する知見も示している.さらに,より複雑なネットワーク(ボトルネックが直列するネットワーク)についても研究を行っている. モデルの実証のための理論を構築するために,都市高速道路における車両検知器データから利用者行動を分析することを試みた.道路上の交通量と旅行時間を測定できる検知器データは,網羅性においては優れているものの,個人の行動を確実に追うことができない.本研究ではこれらのデータをネットワークモデルの検証に活かすためにいくつかの実証的研究を行った.併せて,個人を追跡するプローブデータによる検証も行っている.
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)