Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
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Research Abstract |
本年度は,観光(ツーリズム)をテーマにこれまで取得したデータを用い,ベイズ時空間計量経済モデル,ベイズ・マーケティング,時空間統計学の手法を適用し,その有効性と課題を示すことを目的とした.具体的には,1.携帯型位置情報端末を用いた観光行動動態の時空間データマイニング,2.ベイズ順序プロビットモデルによる観光満足度評価,3.時空間計鍛経済モデルによる観光投資の時空間波及効果の計測,を行った. 1.昨年度に箱根地域周辺で実施したGPS(全地球位置測位システム)を使った観光客行動動態調査データを用いて,観光客の活動軌跡・観光満足度・観光情報利用の傾向を定量的に明らかにした.ここでは,時空間クラスタリングとハイブリッドクラスタリングを組み合わせたデータマイニング手法を提案した. 2.一昨年度に鎌倉地域で実施した観光客の観光満足度調査データを用いて,ベイズ順序プロビットモデルによる分析を行った.ここでは,時空間クラスタリングとハイブリッド階層クラスタリングを組み合わせた観光行動動態分類手法を提案し,分類結果に基づいて観光客動向の実態を明らかにした.特に,提案した分類手法の具体的適用により,対象地域での動的な観光需要管理施策の適用可能性についての知見を得ることができた. 3.北信州地方を対象に観光投資による時空間的な経済波及効果を計測した.わが国では観光関連統計の整備が不十分であるため,観光入れ込み客数,観光関連産業従事者数,商工業関連投資,観光イベント数などと,観光消費額との関連を,ベイズ地理的加重回帰モデルを用いて定量化した.分析を通じて,ハード投資とソフト投資の影響の地理的な差異を実証的に示すことができた.以上の研究を通じて,大量の時空間データを用いたデータマイニングや時空間解析に,ベイズ・アプローチが有効であることが示された.
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