Project/Area Number |
16760442
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Civil and environmental engineering
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Research Institution | Hokkaido University (2005) Gifu University (2004) |
Principal Investigator |
松下 拓 北海道大学, 大学院・工学研究科, 助教授 (30283401)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
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Keywords | 光分解 / 農薬 / 変異原性 / 分解生成物 / Ames試験 / 殺虫剤MEP / LC分離 / GC / MS分析 / 変異原生 |
Research Abstract |
今日までに農薬の分解生成物に関する多くの研究がなされており、そのうちのいくつかの物質については変異原性が調べられている。しかし、分解過程での毒性変動について論じる場合、すべての分解生成物を個々に評価し、変異原性に寄与する物質を特定することは極めて困難である。したがって、分解試料の変異原性の総括的評価に留まっているのが現状である。そこで本研究では、試料に含まれる分解生成物をHPLCによって分離し、それぞれのフラクションに対して変異原性試験とGC/MSによる分解生成物の同定を行い、これらを組み合わせることで、変異原性に寄与する物質の特定を試みた。本年は、特にFenitrothionの光分解過程で生成される分解生成物について検討した。 その結果、光分解によってFenitrothionがほぼ完全に消失したにも関わらず、YG1024株に対する直接変異原性は増加することがわかった。すなわち、Fenitrothionが光分解することにより、変異原性を誘発する物質が生成されたことがわかった。また、この試料をHPLCにより分画することにより、変異原性の増加に分子量273の物質が寄与していたのではないかとの推測がなされた。また、この物質の高分解能GC/MS測定結果と、得られたマススペクトルより、変異原性増加に寄与していた物質が、(CH_3O)_2PS-O-C_8H_6NOと表すことができることを示した。このように,本研究では,検出された数十種類の生成物の中から,変異原性増加に寄与している可能性のある物質を絞り込むことができ、HPLC分離と変異原性試験/GC/MS分析の組み合わせの有効性が示された。
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