Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
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Research Abstract |
本研究では,イオン交換法を用いた微粒子分散ガラスにNd:YAGレーザ第4高調波(波長:266nm,パルス幅:6ns)を照射し,主として下記の点について検討を行った. 1)レーザ光吸収特性及びレーザ加工特性に対するイオン交換条件の影響 前年度に得られたガラス表面近傍での透過・吸収率分布推定結果に基づき,表面近傍に不均一な吸収率分布を有したガラスのレーザ加工プロセスを数値解析した.その結果,表面近傍に高濃度でイオンを含有するガラスと,未処理ガラスとの加工実験結果の差異を説明する計算結果を得た.また,イオン交換領域と未交換領域での加工特性の比較を行い,加工閾値,加工レートの算出を行った.その結果,交換表面から加工を行った場合,交換領域から数μm深い部分で,加工レートが大幅に低下することが分かった.また,非常に低濃度のイオン含有量であっても,未交換ガラスに比べて加工特性が大幅に向上することが分かった. 2)マイクロマシンの構成要素となりうる3次元形状物の作成 上述の結果に基づき,微粒子分散ガラスのマイクロ3次元加工を行った.この際,加工目的形状にあわせて,複数回のイオン交換を実施し,常に加工表面近傍に微粒子分散領域が存在するよう留意した.その結果,多方向からの斜面加工,円柱・球形状加工等,自在な加工が可能となった.これらの形状作製が従来法では困難であったこと,またナノ秒レーザ加工法が比較的安価であることを考慮すれば,本研究によりマイクロマシン等の微細メカニズムの実現に寄与できるものと考える.
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