Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Research Abstract |
近年,超臨界状態や熱強酸・強アルカリ中などの極限環境下での反応が環境問題解決や新物質合成への新しい技術として非常に注目されている.しかしながら,それらの反応容器として長期間使用可能な材料が見い出されておらず,材料学的観点からの研究開発が強く望まれている.本研究では,Crを拡散浸透させたMo材料を窒化処理することによって,沸騰硫酸に対する高耐食性と大気中での耐酸化性を併せ持つ従来にない全く新しいMo-Cr系複合材料の開発を目指す.本年度得られた主な結果を以下に示す. 幅2.5mm,厚さ1mm,長さ20mmの短冊状純Mo試料の脇にCr粉末を設置した状態で高真空中1500℃-4hの条件でCr拡散処理を行い,試料表面から約20mmの深さまでCrが拡散浸透した試料を得た.この試料をアンモニアガス気流中で窒化処理するとγ-Mo_2N層が生成した.X線回折の結果より,表面に生成した窒化物中にはCrが固溶していることが分かった.この試料について大気中での耐酸化性を検討したところ,純Moが著しく酸化され重量減少が大きい800℃においてもほとんど重量変化せず,耐酸化性が著しく向上していることが明らかとなった.さらに,沸騰硫酸に対する耐食性を検討した結果,Cr未固溶窒化処理材と同様に優れた耐食性を示すことを見い出した.
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