Project/Area Number |
16760639
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Biofunction/Bioprocess
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
水本 博 九州大学, 大学院工学研究院, 助教授 (90346817)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,400,000 (Direct Cost: ¥2,400,000)
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Keywords | 細胞組織体 / 三次元培養 / 軟骨細胞 / 細胞外マトリックス / 再生医療 / 心筋細胞 / 肝細胞 / ポリウレタン発泡体 |
Research Abstract |
1.ラット肋軟骨細胞を用いた中空糸/オルガノイド培養により軟骨細胞の組織化に関する検討を行った。組織学的評価の結果、培養経過とともに中空糸内部での細胞外マトリックスの占める割合が増大し、生体軟骨類似の組織様構造体の形成が確認された。さらに細胞外マトリックス成分に関してmRNAの発現解析を行った結果、関節軟骨が発現するII型コラーゲンとアグリカンの良好な発現が認められた。一方、線維軟骨が発現するI型コラーゲンも生体軟骨中に比べ発現が増大しており、この発現を抑制する工夫が必要であることが示された。 2.ヒト臨床を想定した基礎的検討として、継代中のヒト関節軟骨細胞、ならびに軟骨細胞への分化能を有するといわれるヒト間葉系幹細胞に対し、中空糸/オルガノイド培養を用いた検討を行った。まずヒト関節軟骨細胞を用いた検討では脱分化が生じている培養0日目と比較してII型コラーゲンのmRNA発現を培養14日目まで高いレベルで発現可能であり、オルガノイド培養による軟骨細胞の再分化の可能性が示された。一方、ヒト間葉系幹細胞を用いた検討では、培養28日目よりII型コラーゲンの発現が見られるようになり、さらに長期的に培養を行うことにより軟骨細胞への分化誘導の可能性が示された。 3.上記検討を基に、1.0cm×0.5cm程度の軟骨細胞オルガノイドシートの作製に取り組んだ。厚さの制御可能なスペーサーに2枚の多孔平膜を貼り合わせた軟骨オルガノイド用デバイスを作製し、遠心力により軟骨細胞を充填し、培養を行った。その結果、軟骨細胞はデバイス内でシート状のオルガノイドを形成した。形成されたオルガノイドシートはピンセットにより容易に回収可能であった。今回は小スケールでのオルガノイドシートの作製であったが、本手法は今後スケールアップを行うことにより欠損軟骨部位への移植が可能な軟骨パッチとしての利用が期待される。
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