超小型高推力レーザーアブレーション推進機の基礎技術研究
Project/Area Number |
16760646
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Aerospace engineering
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Research Institution | Tokyo Metropolitan College of Industrial Technology (2006) Tokyo Metropolitan College of Aeronautical Engineering (2004-2005) |
Principal Investigator |
中野 正勝 東京都立産業技術高等専門学校, ものづくり工学科, 講師 (90315169)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | マイクロスラスタ / レーザーアブレーション / レーザー着火 / 最小着火パワー / 最適混合比 / インパルス増強 |
Research Abstract |
本年度は、推進機の省電力化ならびに推進剤の成分比の変更による性能向上をテーマに研究を実施した。具体的な成果は以下の通り。 最小レーザー着火パワーの取得 真空下において、レーザー光のパワーをパラメータとし、B/KNO_3推進薬の着火確率データを取得した。レーザー光のパワーを変更しながらB/KNO_3火薬の着火率を取得することにより、着火に必要な最小パワーを実験的に取得することが出来た。着火に必要な最小パワーは約300mWと推定され、昨年度まで用いていたレーザー光のパワーの約1/3であることが確認された。すなわち、これは実ミッションにおいて大きな質量を占める電源系を1/3に小型化できることを示している。 推進剤の成分比の変更による着火性能の向上 B/KNO_3推進薬の配合割合を変えることによって着火性能を変化させ、着火に最適な推進薬組成を求めた。使用した混合比は、B/KNO_3/binder=8/90/2,18/80/2,28/70/2,38/60/2及び48/50/2である。実験の結果、ボロンの混合比率が低いB/KNO_3/binder=8/90/2及び18/80/2は,レーザーを照射したものの着火に至ることなく有意なインパルスを発生しなかった.また,これらの混合比では大気圧下でのレーザー照射でも着火に至らなかった.一方で,ボロンの混合比の割合がこれらよりも高くなるB/KNO_3/binder=28/70/2及び38/60/2,48/50/2では全ての着火に成功し,インパルスも考慮して最適な混合比B/KNO_3/binder=28/70/2〜38/60/2を得た. 以上により、最適な組成の推進剤を用い、なおかつ、レーザー出力を可能な限り抑えることで、超小型衛星のみならず、電力要求の更に厳しい深宇宙探査のプローブにも適用可能な、超小型高推力レーザーアブレーション推進機の基礎技術の習得を実現した。
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Report
(3 results)
Research Products
(3 results)