Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
|
Research Abstract |
液体ロケットエンジンの高性能化・高信頼性化を図るためには燃焼に関する知見を深めることが必要不可欠である。そこで,数値解析により燃焼流れを再現することが期待されており,中でも水素・酸素の混合過程から燃焼に至るまでを統一的に解析する技術の確立が望まれている。酸素の臨界圧力以下の燃焼室圧力条件では,液体酸素の微粒化・混合が燃焼状態に直接影響すると言われており,長年の課題である燃焼振動などを解明するためには統一解析技術の確立が必須となる。本研究課題は,特に噴射器近傍における水素・酸素の微粒化・混合過程に着目したものであるが,昨年度までに,実在流体効果を厳密に考慮すること,表面張力を考慮し気液二相流を扱えること,非圧縮性・圧縮性流れを区別なく統一的に解析可能なこと,という上記課題に取り組む上で必須となる事柄を考慮可能な二次元軸対称解析コードの開発および基礎的な二相流を用いての検証を行った。今年度さらに,実機条件に近い形状・速度比などに対する解析により,噴射器出口近傍での混合過程や,速度せん断層における不安定性などに関する解析を行った。また,本研究は長期的に燃焼までを統一的に解析することを目的としていることから,上記コードをベースに詳細燃焼反応モデルを組み込むことにも取り組んだ。その結果,酸素の相変化を伴わないいわゆる超臨界圧力条件における水素・酸素燃焼流れに関して,詳細燃焼反応モデル,実在流体効果,非圧縮性・圧縮性流体統一解析などを含む解析を可能とし,単一噴射器に対する燃焼流れ解析技術を初めて確立した。定量性に関する詳細な評価が今後の課題として残っているものの,これまでに確立した二相流解析および燃焼解析技術を組み合わせ,相変化モデルなどを組み込むことで統一解析技術の確立が可能であると考えている。
|