Project/Area Number |
16760656
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Naval and maritime engineering
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Research Institution | Toyama National College of Maritime Technology |
Principal Investigator |
古山 彰一 富山商船高等専門学校, 情報工学科, 講師 (90321421)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 富山湾 / CIP法 / 適応格子 / 湧昇 / ADCP / 多層モデル / CTD調査 / 鉛直循環 / 卓越風 |
Research Abstract |
今年度は次の2項目について研究を行った。1:地形データの現況シミュレーション。2:海水のダイナミクスに関する検討。1については、富山湾の地形データを前年度に開発を行っていた適応格子型CIP法に導入した。その際、CIP法や適応格子法を3次元に拡張することも同時に行った。3次元化に関しては適応格子を実現するにあたり必須である8分木データ構造の検討や、CIP法の3次元係数の導出などを行った。これらの開発されたプログラムを用いて富山湾内の流動場再現シミュレーションを検討した。はじめに富山湾の流動場の現況を知るために富山商船高等専門学校が所有する若潮丸による富山湾のADCP調査のデータ解析を行った。この調査によると、富山湾では表層と亜表層で海水流動が反流している状況が確認された。また、CTD調査によると、水温1℃未満の水塊が、秋から冬にかけて水深400m付近から水深300m付近まで上昇する現象が見られ、深層水が定期的に湧昇している状況が確認された。本研究では湾内の流動シミュレーションを行うことで、表層と亜表層で反流が起こる様子や、湧昇を示唆する鉛直循環流れを再現することができた。これらの結果については日本海洋学会春季大会で発表を行った。2については、鉛直循環の起こる場所、もしくは特徴的な流れを生じさせる要因に関して、主に風を駆動力とした場合について検討を行った。これらの検討からは、特に氷見沖で北東方向に5(m/sec)の風が吹いた場合に強い潮流が発生することがわかり、近年この海域で急潮による漁業への被害が深刻になっているがその原因を裏付ける結果が得られた。この結果については、平成17年度北陸地区学生による研究発表会で発表を行った。さらに本研究を応用することで、沿岸域における適応格子法の有意性を、日本海洋学会秋季大会、および、日本機械学会年会で発表を行った。
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