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花崗岩体の上昇に伴う熱き裂発達過程の評価法の開発

Research Project

Project/Area Number 16760662
Research Category

Grant-in-Aid for Young Scientists (B)

Allocation TypeSingle-year Grants
Research Field Earth system and resources enginnering
Research InstitutionTohoku University

Principal Investigator

関根 孝太郎  東北大学, 流体科学研究所, 助手 (70361194)

Project Period (FY) 2004 – 2005
Project Status Completed (Fiscal Year 2005)
Budget Amount *help
¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
Keywords花崗岩 / 天然き裂 / 熱応力
Research Abstract

花崗岩の冷却過程において,異種鉱物間の物性差によって不可避的に発生する熱応力を評価するため,模擬珪長質岩を室内実験により合成し,それを評価するという新たな方法論を提案した.花崗岩の造岩鉱物のうち,大きな物性差を有する石英とカリ長石の粉末を焼結することで,異種鉱物の集合体である模擬珪長質岩石を作成し,その冷却によって発生した熱応力に起因する残留応力をX線応力測定法によって評価することを試みた.
1100℃で作成した模擬珪長質岩では,石英粒子とカリ長石粒子の焼結が進んでおらず,冷却によって熱収縮が発生しても互いの変形を拘束しあわないため,残留応力は発生しない.一方で,1200℃以上で作成した模擬珪長質岩は石英粒子とカリ長石を主成分としたガラスからなり,互いが密に密着していた.1200℃で作成した模擬珪長質岩の透過電子顕微鏡観察では,粒界き裂や粒間き裂が見られることから,模擬珪長質岩中に熱応力が発生したことが示唆された.これのX線応力測定では,回折ピークのブロードニングとピークシフトが顕著であり,不均質な残留ひずみが発生していることがわかった.ピークシフトは無ひずみの石英に比べて,回折角の低角側に移動することから,引張の残留応力が発生していることがわかった.ピークのブロードニングおよびピークシフトから発生した残留応力を算定すると,模擬珪長質岩石中の石英粒子には40〜70MPa程度の応力が発生していることがわかった.走査電子顕微鏡観察では,模擬珪長質岩中にき裂が見られないことから,冷却によって発生した熱応力はき裂発生によって,開放された痕跡がない.したがって,石英とカリ長石(ガラス)の集合体では,その物性差によって冷却により40〜70MPaの熱応力が発生することがわかった.地下深部で発生する花崗岩は周囲の岩石による封圧環境下にあり,大きな圧縮応力をうけている.したがって,引張によってき裂が発生することはまれであると考えられていた.しかしながら本研究で示されるように,冷却によって大きな引張応力が発生することから,地下においても引張き裂が発生する可能性が高いことが示唆された.

Report

(2 results)
  • 2005 Annual Research Report
  • 2004 Annual Research Report

URL: 

Published: 2004-04-01   Modified: 2016-04-21  

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