種子成熟過程制御因子FUS3のABA依存的な転写活性化メカニズムの解明
Project/Area Number |
16770033
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
植物生理・分子
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
加賀谷 安章 三重大学, 生命科学研究支援センター, 助手 (20335152)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Keywords | 種子 / アラビドプシス / アブシジン酸 / 転写因子 / 種子貯蔵タンパク質 / FUS3 / ABRE / 植物 / シロイヌナズナ / ABA |
Research Abstract |
シロイヌナズナでは、これまでに、FUS3が種子成熟過程を制御する転写制御因子の一つであることが報告されている。本研究ではステロイドホルモンによる人為誘導系を用いて植物体でFUS3を異所発現させることにより、種子貯蔵タンパク質遺伝子の発現が植物体でも誘導されることを見出した。そのうち、Cruciferin C(CRC)のFUS3による誘導は遅い反応(48〜72時間)であり、さらに完全にABA依存的であった。CRCの異所発現誘導が遅い反応であることより、ABA依存的にFUS3によって発現が誘導される中間制御因子の合成がCRCの転写活性化に必要であることが予想された。そこで、CRCプロモーターの転写開始点上流-731bpまでの領域をin vivo footprinting法により転写因子の結合領域の同定を試みた。その結果、3か所の領域にFUS3とABAの両方に依存して転写因子がin vivoで結合することが見出された。これら3か所の塩基配列はいずれもABRE(ACGTGTC)と類似した配列であった。シロイヌナズナゲノムの80%以上をカバーするオリゴDNAアレイを用いた解析により、ABA依存的にFUS3によって発現が誘導される転写因子を検索したところ、ABRE結合性転写因子と構造類似性の高い遺伝子、AtbZIP67が見出された。ゲル移動度シフトアッセイの結果、AtbZIP67組換タンパク質は、in vivo footprintingで見出された3か所の領域に結合することが見出された。さらに、RNAiによるAtbZIP67の発現抑制によりCRCのFUS3依存的発現の低下が観察された。以上の結果より、FUS3はABA依存的に中間転写因子、AtbZIP67の発現を誘導し、AtbZIP67がCRCプロモーターのABREに直接結合してCRC発現を制御していると示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)