脊椎動物と古細菌に共通して存在するADP依存性キナーゼファミリーの構造・機能解析
Project/Area Number |
16770081
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Structural biochemistry
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Research Institution | University of Shizuoka |
Principal Investigator |
伊藤 創平 静岡県立大学, 大学院生活健康科学研究科, 助手 (70372836)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | ADP-dependent kinase / Crystal structure / ribokinase family / Glucokinase / Glycolysis / Phosphofructokinase |
Research Abstract |
真核生物や多くの嫌気性真正細菌の解糖系では、もっとも普遍的で起源の古いEmbden-Meyerhof経路が使われており、また生物共通のエネルギー通貨/リン酸供与体としてATPが使われているが、一部の古細菌のEM経路にリン酸供与体がADPである新奇キナーゼファミリーが存在し注目を集めている。我々は超好熱性古細菌Themococcus litoralis及びPyrococcus furiosus由来ADP依存性グルコキナーゼ結晶構造を明らかにし、その活性部位の詳細を明らかにするとともに、相同性のほとんど無い(10〜20%)リボースキナーゼファミリーと酵素の中心部分の構造が類似する事を明らかにしてきた。これら知見を元に、各種基質との複合体、機能解析/機能改変の研究も行い、PHOTON FACTORY ACTIVITY REPORT(2004)のハイライトで紹介され高い評価を受けた。平成17年度の研究では、これまでの知見をもとに、新規ADP依存性フォスフォフルクトキナーゼ(ADP依存性グルコキナーゼと相同性を持つ)の新規複合体及び機改変体の作成と性質決定を中心に実験を進めてきた。変異体作成により、酵素機能に重要な残基の特定と機能改変(グルコキナーゼ←→フォスフォフルクトキナーゼ変換、ヌクレオチド特異性の変換等)を行い投稿準備中である。本酵素は、その特殊な糖基質特異性のため臨床検査薬(旭化成)への応用、特殊なヌクレオチド特異性のためADP除去に利用されている(PNAS, Imamura H., et al. 102(50)2005)。また、活性部位の配列を解析するにあたり、脊椎動物にもADP依存性キナーゼが存在することが明らかになったが、ラット由来ADP依存性キナーゼも発現系を構築し、酵素としての機能解析をするとともに、ノーザン分析により各種臓器での発現を確認した。その機能についても解析している。
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Report
(2 results)
Research Products
(3 results)