Project/Area Number |
16780024
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Horticulture/Landscape architecture
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Research Institution | Forestry and Forest Products Research Institute |
Principal Investigator |
高山 範理 独立行政法人森林総合研究所, 森林管理研究領域, 研究員 (70353753)
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Project Period (FY) |
2004 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2006)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2006: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 景観評価 / 個人的背景 / 二次的自然環境 / 景観認識 / 因果関係 / 共分散構造分析 |
Research Abstract |
H18年度は、前年度に実施した心理実験・アンケート調査うち、181名を調査対象者として個人的背景と自然でのレクリエーション活動などのふれあい活動、森林管理に係る管理活動との因果関係について、共分散構造分析(SEM)を用いた分析をおこなった。 具体的には、個人的背景の指標として生活域の自然環境(生自環境)を選出し、人間の判断の基軸となる心的構造性(スキーマ)の指標として、自然環境に対する「態度(関心度、自然観)」を選出した。また、『行動』の指標として、身近な二次的自然に対するふれあい活動、管理活動のふたつの活動を選び、生自環境-「態度」-『評価』-『行動』の因果関係の分析をおこなった。分析に際しては、生自環境、「態度」、『行動』に関する指標はアンケート等で把握できる項目(観測変数)であったが、『評価』については、直接観測できない項目である潜在変数として考えた。 その結果、観測変数である生自環境と「態度」、『行動』の間に、『評価』の指標となる変数やその他の潜在変数が抽出された。また、それらの因果関係がパス図として視覚的一統計的な観点から整理された。考察の結果、生自環境は直接的に『評価』や『行動』に結びついているのではなく、他の要因との因果関係の結果として、最終的に身近な森林に対する評価や行動に影響を与えている可能性があることが確認された。また、「形成期」の生自環境は、「形成後」の生自環境や「形成期」や「形成後」の自然にふれる機会など、様々な変数と強い因果関係があった。先行研究の多くは、「形成後」の情報の方が、評価や行動に与える影響の大きいことを指摘している。しかし、本研究の考察の結果、「形成期」の情報は確実にわれわれの『評価』や『行動』に影響を与えていることなどが示唆された。また、最後に、H16年度からH18年度の研究の成果もあわせて、二次的自然の保全方法や利活用方法に関する提言をおこなった。
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