Project/Area Number |
16780078
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied biochemistry
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Research Institution | The Institute of Physical and Chemical Research |
Principal Investigator |
吉田 理一郎 独立行政法人理化学研究所, 植物ゲノム機能情報研究チーム, 研究員 (70301786)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | アブシジン酸 / シグナル伝達 / タンパク質リン酸化 / プロテインキナーゼ / SnRK2 / シロイヌナズナ / プロテインキンナーゼ |
Research Abstract |
本研究は、植物ホルモンのアブシジン酸(ABA)および浸透圧ストレスにより特異的に活性化されるシロイヌナズナSnRK2プロテインキナーゼ遺伝子の機能を明らかにし、そのシグナル伝達機構の解明を目的とした。申請者は、シロイヌナズナSRK2Eに注目し、機能破壊変異体等を用いた解析からSRK2EがABAによる葉の気孔の閉鎖に強く関わることを明らかにした。前年度に引き続き本年度においても、SRK2Eの活性化に関わる背景をシロイヌナズナ培養細胞および遺伝子破壊変異体srk2eを用いて詳細に検討し、i)C末端に活性調節領域が存在し、ii)その領域にABA、浸透圧ストレスによるシグナルを独立に認識する配列があることを見出した。また、10個のSnRK2でABAにより活性化されるタイプは5つ存在するが(SRK2C,D,E,F,I)、ABAによる活性化に関与すると推測される領域が非常によく保存されていた。一方、ABAによる活性化を示さないタイプ(SRK2A,B,G,H)にはそのような領域が存在しなかった。興味深いことに、ABA応答に重要なC末端配列に、プロテインフォスファターゼ2CであるABI1が強く結合した。更なるC末端領域の機能を解明するため、ABAの活性化に重要なSRK2EのC末端領域のみを過剰発現させた植物体を作成し、内生のSRK2Eの活性化あるいは水分ストレスにどのような影響があるかを検討したが、顕著な変化は認められなかった。ABA合成欠損変異体のaba2およびsrk2eを用いたマイクロアレイ解析により、ABA特異的、浸透圧ストレス特異的、また、それらの中でSRK2E特異的に制御されると思われる遺伝子が明らかにされた。尚、本研究により得られた成果をJournal of Biological Chemistryに投稿し、昨年12月に受理された。
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