Budget Amount *help |
¥2,500,000 (Direct Cost: ¥2,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
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Research Abstract |
本年度は,まず,昨年度得られた研究結果の検証を行った。複数の実験者で実施されたin vitro(WST法)での試験結果を総合すると,昨年度得られた組み合わせによる増幅効果は実験誤差であり,今回用いた米中に含まれるポリフェノール類の組み合わせによる活性酸素除去能の増幅効果はin vitroでは見られなかった。この結果は,これまでの研究成果(文献1,2)を支持し,複数のポリフェノール類による総活性酸素除去能は,各化合物が持つ活性酸素除去能の和とみなせた。また,米抽出物に見られた構成化合物の活性酸素除去能の総和を大きく超える活性は,他の抗酸化物質との増幅作用であると推測された。 昨年度,生体内におけるポリフェノール類の作用を検証するため,ポリフェノール類分析方法の開発を行ったが,本年度は,配糖体,プロシアニジン類を含めたポリフェノール類分析方法の開発を行い,適応範囲を拡大した。そして,ポリフェノール類(P-クマル酸,クロロゲン酸,エピカテキン)を単体および2種類を組み合わせて実験動物(ラット)に経口投与し,血漿中の化合物の検出と定量を行い,活性酸素除去能をWST法で測定した。その結果,全ての化合物が投与1時間後の血漿中から検出され,定量の結果,約7〜17%吸収されていることがわかった。血漿活性酸素除去能測定の結果,P-クマル酸では有意な活性上昇はみられなかったものの,クロロゲン酸,エピカテキン,組み合わせ投与では有意に活性が上昇し,組み合わせによる活性増幅の傾向は見られたが有意な差は見られなかった。 文献1;Food Chemistry,61(1・2),pp71-75,1998,文献2;FEES Letter,427,pp305-308,1998
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