ニホンジカ生息地を取り巻く環境の時系列変化はどこまで把握できるのか?
Project/Area Number |
16780116
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
林学・森林工学
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
村上 拓彦 九州大学, 大学院農学研究院, 助手 (20332843)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥600,000 (Direct Cost: ¥600,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
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Keywords | ニホンジカ / GIS / リモートセンシング / 生息分布 / 分布拡大 / 国土数値情報 / 自然環境保全基礎調査 / 伐採地の時間的・空間的出現パターン / 伐採地抽出 |
Research Abstract |
本研究は対象地を九州本島に限定し,伐採地の時間的・空間的出現動向とシカ生息・被害分布について10〜30年の時間スケールからその関連性を検討することを目的としている。また,九州におけるシカ生息分布域の変化について,その特徴を各種空間データから検討した。今年度は後者について取り組んだ。 まず,環境省(環境庁)の野生動物保護調査に関するデータ(第2回自然環境保全基礎調査(1980),第6回自然環境保全基礎調査(2004))からシカ生息の分布拡大が起こった地域,シカ生息のみられなくなった地域など4タイプのシカ生息分布変化パターンを規定し,標高値,土地利用などの集計を行った。その結果,シカの生息が元々確認される地域は高標高域に存在し,新たにシカの拡大がみられた地域は低標高域にあることが示された。シカの拡大が森林率の高い高標高域から,周辺の低標高域にむかったことがはっきりした。 シカの分布拡大のみられた地域,みられなかった地域の特徴をみるため,ロジステック回帰分析と分類樹(Classification tree)による解析を試みた。その結果,ロジステック回帰分析では,天然林面積,森林面積,標高が説明因子として採用された。また,分類樹の結果においても天然林面積,標高が有効な因子として選択された。二つの異なる統計的アプローチにおいて,天然林面積,標高が採用されたことから,これら二つの因子がシカの分布拡大を説明する上で重要なものであることがわかった。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)