Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,300,000 (Direct Cost: ¥2,300,000)
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Research Abstract |
LAGLIDADG型ホーミングエンドヌクレアーゼ(HEase)は14〜40bpの長いDNA配列牽認識するレアカッター酵素である。本年度はHEaseの標的DNA配列認識に関わる機能構造を特定する目的で,超好熱古細菌由来のHEase, I-ApeIIの遺伝子にランダム変異を導入し,その変異表現型の包括的な解析を行った.その結果,野生型に比べて認識配列の長さが短縮した変異体の取得に成功した. 野生型I-ApeIIは5'-CTGACTCTC^TTAA*GGTAGCCAA(*および^はそれぞれtop strand, bottom strandの切断部位を示す)の偽回文配列をもつ22bpの二本鎖DNAを特異的に認識する.I-ApeII遺伝子にerror-prone PCRによりランダム変異を導入後,DNAシャッフリング法により変異体ライブラリーを多様化した.22bpの認識配列の両端の5bpずつを欠失したDNA配列(12bp)を含む基質RS14を用いて約750変異体からスクリーニングした結果,6個の変異体において二本鎖DNA切断活性をもつことを見い出した.変異体のDNA切断部位は,野生型のそれと同一であった.その中でRS14に対する最大の比活性を示した変異体PL02-07Dは,Val1からGly101までの領域にアミノ酸残基置換はなかったものの,Phe102以降の66アミノ酸残基(すなわちC末端部分の約1/3)が欠失していた.PL02-07Dのアミノ酸配列から立体構造モデルを構築したところ,LAGLIDADG型HEaseに共通するコア構造αββαββαを含むと予測された.PL02-07Dにおける欠失部位は,DNA結合面であるβサドルの裏打ち構造となる3本のαヘリックスの領域に相当する.上記の変異によりβサドルの辺縁部の構造柔軟性が高まり,標的DNA配列の認識機能に差異が生じたものと考えられた.
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