分裂酵母の細胞間認識に関与する新規なガラクトース鎖認識タンパク質の解析
Project/Area Number |
16780233
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Applied molecular and cellular biology
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Research Institution | Kagawa University |
Principal Investigator |
田中 直孝 香川大学, 農学部, 助教授 (60324109)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,700,000 (Direct Cost: ¥3,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 分裂酵母 / 糖鎖 / ガラクトース |
Research Abstract |
恒常的な凝集性を示す分裂酵母変異株由来のゲノムDNAマイクロアレイによって、過剰発現しているGPI-アンカー型のレクチン様タンパク質をコードしている遺伝子(gsf1^+)を同定した。セリン/スレオニンリッチな繰返し配列を有し、大腸菌を介したクローニングにより欠落することから、分裂酵母内で遺伝子組換え及びクローニング操作を行った。gsf1^+遺伝子を野性株に過剰発現させると著しい凝集を示した。Gsf1-HA tag融合タンパク質を作製し間接免疫染色法により確認した結果、細胞膜へ局在していることが分かった。凝集株に対して本遺伝子の破壊を行った結果、凝集性は消失した。本凝集性はカルシウム依存性を示し、各種単糖(マンノース、ガラクトース、シアル酸など)による阻害効果を確認した結果、ガラクトース及びシアル酸に対して凝集阻害が確認された。また、本遺伝子をO-マンノース転位酵素遺伝子の一つを破壊したogm1破壊株で発現させた結果、凝集性が確認できなかったことから、Gsf1タンパク質のレクチン様活性の維持にはセリン/スレオニン領域のO-結合型糖鎖修飾が必要であることが示唆された。 ガラクトース鎖認識領域が繰返し配列上流のN末側192アミノ酸領域内に存在する可能性を確認するために、GPI-アンカー型膜タンパク質であるα-グルコシダーゼ及びα-アミラーゼのN-末端側にGsf1-N192を融合したキメラタンパク質を作製した。発現を試みた結果、凝集性を示さないことからN末側192アミノ酸領域のみでは凝集活性を持たないことが分かった。繰返し配列内にカルシウムとの結合や細胞壁を貫通し、安定な凝集性の維持に関わる領域が存在することが示唆された。遺伝子工学的手法を用いてガラクトース鎖認識領域のみを発現させ、試験管内での糖認識機構の解析、さらには糖認識部位の構造解析につなげたい。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)