Project/Area Number |
16790092
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental pharmacy
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Research Institution | Hokuriku University |
Principal Investigator |
山折 大 北陸大学, 薬学部, 助手 (40360218)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥500,000 (Direct Cost: ¥500,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,800,000 (Direct Cost: ¥2,800,000)
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Keywords | テトラヒドロカンナビノール / C-1300N18神経細胞 / J774-1マクロファージ / 細胞毒性 / カンナビノイド受容体 / CHO-K1細胞 / CP-55940 / 神経芽細胞腫 / マクロファージ腫瘍細胞 |
Research Abstract |
カンナビノイドの細胞毒性誘発機構を明らかにするため、マウス神経芽細胞腫由来C-1300N18細胞およびマクロファージ腫瘍由来J774-1細胞(いずれも東北大学加齢医学研究所附属医用細胞資源センターより譲受)に対するΔ^8-THCとその11位酸化代謝物の毒性を評価した。 <C-1300N18細胞>MTTアッセイ(ミトコンドリア機能障害の指標)を行った結果、Δ^8-THCは神経細胞に対して毒性を示した。Δ^8-THCを1、3および6時間処理したときの50%細胞毒性濃度(CC_<50>)は、それぞれ9.64、5.12および4.25μMであった。Δ^8-THCの11位酸化代謝物のミトコンドリア機能障害は母化合物に比べて弱く、Δ^8-THC>11-OH-Δ^8-THC=11-oxo-Δ^8-THC≫Δ^8-THC-11-oic acidの順であった。Δ^8-THCを処理したときの核の形態を観察したところ、Δ^8-THCは核の断片化を引き起こした。Δ^8-THCによって誘発された細胞毒性は、CB_1受容体アンタゴニストであるAM251の添加によって有意に抑制された(p<0.001)。また、この毒性はアデニル酸シクラーゼ活性化剤であるフォルスコリンの前処理によっても有意に抑制された(p<0.001)。これらの結果から、Δ^8-THCは、CB_1受容体のシグナル伝達経路を介してC-1300N18細胞に対する毒性を誘発することが示唆された。 <J774-1細胞>Δ^8-THCはマクロファージに対して毒性を示し、Δ^8-THCを1、3および6時間処理したときのCC_<50>は、MTTアッセイではそれぞれ22.4、11.7および5.38μM、LDHアッセイ(細胞膜傷害の指標)ではそれぞれ14.8、11.2および10.2μMであった。Δ^8-THCの11位酸化代謝物のミトコンドリア機能障害および細胞膜傷害はいずれも母化合物に比べて弱く、C-1300N18細胞の場合と同様に、Δ^8-THC>11-OH-Δ^8-THC=11-oxo-Δ^8-THC≫Δ^8-THC-11-oic acidの順であった。Δ^8-THCはマクロファージの形態を変化させ、また核の断片化を引き起こした。Δ^8-THCによって誘発されたマクロファージのミトコンドリア機能障害、細胞膜傷害、細胞及び核の形態変化はいずれもCB_2受容体アンタゴニストであるSR144528(サノフィ・アベンティス社より供与)によって効果的に抑制された。これらの結果から、Δ^8-THCは、J774-1細胞に対してCB_2受容体を介したプログラム細胞死を誘発することが示唆された。
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