灌流培養型連続発光モニター系を用いた概日リズムの同調機構解析
Project/Area Number |
16790148
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Environmental physiology (including Physical medicine and Nutritional physiology)
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Research Institution | National Institute of Advanced Industrial Science and Technology |
Principal Investigator |
中島 芳浩 独立行政法人産業技術総合研究所, セルフエンジニアリング研究部門, 研究員 (10291080)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | 概日リズム / ルシフェラーゼ / レポーター遺伝子 / 遺伝子発現 / 灌流培養 |
Research Abstract |
生体時計の作り出す自律的リズムの周期は正確に24時間ではないため、環境サイクルとの時間差を同調機構によって日々修正している。しかし、24時間サイクルを刻む発振制御系と同調機構に関する分子メカニズムは不明な点が多い。本研究は新規発光モニター系を用い、時計遺伝子発現を非侵襲的にリアルタイムモニタリングすることで、生体時計の発振・同調機構の分子機構解明を目的としている。本年度の研究実績は以下の通りである。 (1)概日時計遺伝子Bmal1のプロモーター領域の下流に分泌型ウミホタル由来ルシフェラーゼを連結したベクターを構築、これをラット繊維芽細胞に導入し、安定細胞株を作製した。灌流培養しながら30分間隔で培養液を分画し、各画分の発光活性を測定したところ、約24時間の周期での変動が認められ、ウミホタルルシフェラーゼをレポーター遺伝子として用いた灌流培養系により、Bmal1遺伝子発現の日周変動が連続測定可能なことが明らかとなった。続いてこのシステムを用い、抹消組織の同調因子候補とされるグルココルチコイド系ホルモン、デキサメタゾンのアンタゴニストを灌流培養系でパルス処理した所、Bmal1発現の位相が遅延することが判明し、デキサメタゾンがグルココルチコイド受容体を介して直接抹消組織の同調に関与することが示唆された。 (2)概日時計遺伝子Per1のプロモーター領域の下流にウミホタルルシフェラーゼを、Bmal1プロモーター領域の下流にホタルルシフェラーゼを連結し、同一コンストラクション上で2種のプロモーターの変動を同時測定可能なベクターを構築、これを導入したトランスジェニックマウスを作製した。生体時計の本体である視交叉上核のスライス培養を行い、2つのルシフェラーゼ活性を経時的に測定したところ、内因性のmRNAの変動と同様、2種の発光活性の変動は逆位相を示し、生体時計の発振・同調機構を解明するための優れたモデル動物およびレポーター系であることが判明した。
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Report
(2 results)
Research Products
(4 results)