酸化ストレス下の細胞で誘起されるアスコルビン酸のプロオキシダント作用
Project/Area Number |
16790177
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
General medical chemistry
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Research Institution | Wakayama Medical University |
Principal Investigator |
井内 陽子 和歌山県立医科大学, 医学部, 助手 (20316087)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | アスコルビン酸 / 過酸化水素 / アルカリホスファターゼ / ジスルフィド結合 / アポトーシス / 鉄イオン / グルコノラクトナーゼ / SMP30 |
Research Abstract |
アスコルビン酸の抗酸化作用が広く知られている一方で、そのプロオキシダント作用についての報告も存在している。その作用はin vitro、in vivo両方の系で見られている。これまで過酸化水素による強い酸化ストレス下でアスコルビン酸がタンパク質やグルタチオンなどの細胞内の分子に酸化障害増強作用を示すことを明らかにしてきた。そこでさらに細胞レベルでの効果について検討し、L-ascorbic acid 2-O-phosphate(Asc2P)前処理によって、過酸化水素による細胞呼吸抑制およびアポトーシス誘導を増強する効果を確認した。これまで観察した全てのアスコルビン酸によるプロオキシダント増強作用は細胞内に取り込ませておいた鉄イオンキレーターによって抑制され、細胞内におけるFenton反応との関連を強く示唆した。これまでの報告ではアスコルビン酸のプロオキシダント作用は細胞外でおこるという認識がほとんどである。これまで細胞内に取り込まれてからアスコルビン酸に変換されて作用をもつAsc2Pと細胞内に取り込ませた鉄イオンキレーターdeferoxamineを用いて細胞内での反応を示してきたが、細胞内でアスコルビン酸を合成する細胞を用いることで生体内に近い状態でプロオキシダント作用の検討ができる。そこでアスコルビン酸合成酵素を発現した細胞を作製するため、未同定の合成酵素グルコノラクトナーゼについて、精製、分析をおこない、既報のタンパク質SMP30であることを確認した。またSMP30が生体内でアスコルビン酸合成を実際に行っている証明をSMP30ノックアウトマウスを用いておこなった。
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Report
(2 results)
Research Products
(2 results)