Project/Area Number |
16790195
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathological medical chemistry
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Research Institution | Juntendo University |
Principal Investigator |
小松 雅明 順天堂大学, 医学部, 助手 (90356254)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
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Keywords | オートファジー / ユビキチン / 神経変性疾患 / 品質管理 / ノックアウトマウス / Atg / ユビキチン様分子 / Ufm1 |
Research Abstract |
パーキンソン病、ハンチントン舞踏病に代表される神経変性疾患は、ユビキチン・プロテアソームシステムの蛋白質分解異常による変性蛋白質の蓄積が発症原因と考えられている。最近、ユビキチン修飾システムの他に蛋白質分解に関与するユビキチン様修飾システムが相次いで同定された。その一つAtgシステムは、オートファジーというバルクな蛋白質分解経路に必須なシステムである。オートファジーは、ダイナミックな膜形成(オートファゴソーム形成)を伴う真核生物に保存された蛋白質分解システムである。酵母などの下等単細胞生物においては、オートファジーは飢餓に応答した生存戦略が唯一の働きと考えられてきた。しかしながら、申請者らは条件付きにオートファジーが不能となるマウス(Atg7^<Flox/Flox>)を作製、解析し、肝臓におけるオートファジー不能マウスが栄養飢餓時の蛋白質分解阻害のみならず定常状態においてもユビキチン陽性封入体や異常オルガネラの蓄積を引き起こすことを明らかにした(Komatsu et al.J.Cell Biol.,2005)。さらに、脳特異的オートファジー欠損マウスを作製し、そのマウスは反射異常、協調運動障害などの神経変性疾患様症状を示し、その神経細胞内には加齢と共にユビキチン陽性封入体が蓄積されること、大脳皮質や小脳顆粒層において神経細胞死が起こることを見いだした(Komatsu et al.Nature, in press)。これらのことは、オートファジーは栄養状態が十分に供給された状況にあっても恒常的に活動し、変性蛋白質の分解を行っていることを強く示唆する。今後、作製したAtg及び病態モデルマウスをもとに「神経における異常蛋白質除去機構」及び「神経変性疾患発症機構」の解明を目指す。
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