Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Research Abstract |
材料として手術材料から得られた、潰瘍性大腸炎関連の軽度異形成13病変、高度異形成13病変、浸潤癌8病変を用いた。パラフィン切片からDNAをQiagen DNA mini kitを用いて抽出した。そのDNAをbisulfite処理を行って調製した。methylguanine DNA methyltransferase(MGMT),hMLH1,E-cadherin,p16のプロモータ領域に、メチル化と非メチル化(対照)に特異的なprimerをそれぞれ設定しPCRを行うことで、プロモータ領域のメチル化を検索した(methylation specific PCR)。対象として通常の大腸癌39例と腺腫20例を同様の検索を行った。その結果、MGMTでは、軽度異形成2/13(15%)、高度異形成0/12(0%)、UC浸潤癌0/8(0%)にプロモータ領域のメチル化が認められた。hMLH1では、軽度異形成1/10(10%)、高度異形成3/11(27%)、UC浸潤癌2/7(29%)、でプロモータ領域のメチル化を認めた。E-cadherinでは、異形成、UC浸潤癌とも60-77%のメチル化が見られた。p16では、異形成で41%、UC浸潤癌で57%のメチル化頻度であった。対照として、通常の狐発生大腸腫瘍での検討では、浸潤癌でMGMT,hMLH1,E-cadherin,p16が、それぞれ35%,41%,42%,87%のメチル化頻度を示し、腺腫でそれぞれ0%,75%,40%,80%であった。MGMTとhMLH1に関しては、UC関連腫瘍でメチル化の頻度が低く、通常の大腸発癌との発癌経路の違いを反映している可能性が示唆された。特にhMLH1では、軽度異形成、高度異形成、UC浸潤癌の順にメチル化の頻度が上昇しており、発癌過程を考える上で興味深い。E-cadherin,p16に関しては、明らかな差が認められなかった。
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