癌胎児性抗原(CEA)の分泌における酵素GPI-PLDの意義
Project/Area Number |
16790240
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Experimental pathology
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Research Institution | Kagawa Prefectural College of Health Sciences |
Principal Investigator |
山本 康子 香川県立保健医療大学, 保健医療学部・臨床検査学科, 助手 (00331869)
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Project Period (FY) |
2005 – 2006
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
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Keywords | 癌胎児性抗原 / GPI-PLD / 酵素GPI-PLD |
Research Abstract |
腫瘍マーカーとして臨床で汎用されている癌胎児性抗原(CEA)は、GPIアンカー型で細胞膜上に結合する膜蛋白質でありその構造より酵素GPI-PLD(glycosylphosphatidylinositol-phospholipase D)により切断されると考えられている。これまでに我々はヒト大腸癌細胞株を用いて、培養上清中へのCEA分泌量が酵素GPI-PLDの活性変化や発現に伴い変化すること、また細胞膜上のCEA発現量が細胞の運動能に関与していることなどを明らかにしてきた。そこで今年度は、ヒト大腸癌細胞株の中で本来GPI-PLDを発現していない細胞株に酵素GPI-PLDを遺伝子導入することで細胞株の生物学的悪性度が変化するかどうかを検討した。本来は、CEA(+)、GPI-PLD(-)であった細胞株と遺伝子導入をおこないCEA(+)、GPI-PLD(+)と変異させた細胞株をそれぞれヌードマウスの背側に接種し、その増殖能に差が見られるかを検討した。マウスへの細胞接種後、背側の腫瘍計を計時的に測定したところ、本来の細胞株接種マウスに比べ変異株接種マウスの腫瘍計の有意な増大が観察された。これらの結果より酵素GPI-PLDの活性変化やその発現に伴うCEAの細胞膜上からの切断が増殖能や運動能など様々な癌の生物学的悪性度に関与していると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)