Project/Area Number |
16790244
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Parasitology (including Sanitary zoology)
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
坂元 君年 東京大学, 大学院・医学系研究科, 助手 (50361465)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,600,000 (Direct Cost: ¥3,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | トリパノソーマ / シアン耐性末端酸化酵素 / アスコフラノン / キノール酸化酵素 |
Research Abstract |
研究計画は以下の3点に焦点を絞り研究を進めた。 1)生化学的解析に適した、より高品質な含TAO大腸菌細胞膜の調製を目指した発現系の改良。 2)大腸菌で発現させた組み換えTAOの物理化学的解析に適したタンパク精製法の開発。 3)特異的阻害剤アスコフラノンおよび誘導体による構造活性相関からその阻害機構を明らかにする。 1)ヘム欠損大腸菌の培養が僅かな条件の違いで増殖に大きな変化が見られることが原因で再現性良く組み換えTAOを発現させることが困難であった。そこで平面培地から本培養および発現誘導までのすべての段階の最適化を行い、安定して増殖速度、比活性共に今後の精製に十分であるものを得られるようになった。また、大腸菌の内膜のみを単離する事によって分光学的に扱いやすい膜画分を得ると共に、酵素の安定性も向上した。これは酵素活性の解析に適した膜サンプルである。 2)膜タンパクの精製における最初の難関は可溶化である。種々の界面活性剤を検討した結果、界面活性剤単独での安定な可溶化は不可能であったが、マグネシウムイオン共存下でこれが達成できた。AOXにおいてマグネシウムの関与は全く予見されておらず、そのような報告もこれまでにはない。現在、精製の条件検討を行っている。 3)アスコフラノンの誘導体を用いた構造活性相関研究により、阻害活性に必須なのはアスコフラノンの芳香環部分と炭素数7から15程度の疎水性側鎖であることが判明した。不斉炭素のあるフラノン環が必須でないことが判明したことから、合成誘導体による抗トリパノソーマ薬開発の可能性が大きく進展した。
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