IgM受容体欠損マウスにおける自然免疫から獲得免疫への連携
Project/Area Number |
16790297
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Immunology
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Research Institution | University of Tsukuba |
Principal Investigator |
本多 伸一郎 筑波大学, 大学院・人間総合科学研究科, 講師 (60360640)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
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Keywords | Fc受容体 / IgM / IgA / 胚中心 / T細胞非依存性抗原 / 自然免疫 / 獲得免疫 |
Research Abstract |
Fcα/μRはB細胞やマクロファージに発現するIgMおよびIgAに対するFc受容体であるが、その生理機能については明らかになっていない。本研究ではFcα/μR欠損マウスにおける免疫応答を検討し、Fcα/μRの生理機能を明らかにすることを目的とする。新たに樹立した抗Fcα/μRモノクローナル抗体を用い、免疫組織染色によってFcα/μRの発現を詳細に解析したところ、Fcα/μRは胚中心領域において高発現していることを見いだした。この部位は濾胞樹状細胞(Follicular dendritic cells, FDC)の特異マーカーであるFDC-M1の染色と一致したためFcα/μRはFDCに高発現しており、胚中心の形成へ関与していることが示唆された。そこで液性免疫応答におけるFcα/μRの機能を明らかにする目的でFcα/μR欠損マウスをT細胞依存性抗原(NP-CG)およびT細胞非依存性抗原(NP-Ficoll, TNP-LPS)によって免疫し、抗体産生および胚中心の形成について検討を行った。予想に反してT細胞依存性抗原に対するIgM, IgG1抗体産生応答および胚中心の形成はFcα/μR欠損マウスと野生型マウスの間に有意な差を認めなかった。一方、T細胞非依存性抗原に対するIgMおよびIgG3抗体産生はFcα/μR欠損マウスにおいて亢進していた。さらにFcα/μR欠損マウスにおいてはT細胞非依存性抗原に対する胚中心が形成されていた。Fcα/μR欠損マウスと野生型マウスを用いた骨髓キメラマウスを用いて解析を行ったところ、特にFcα/μR欠損マウス由来のFDCがT細胞非依存性抗原に対する胚中心形成の亢進に関与していることが示唆された。以上の結果からFcα/μRはFDC上に高発現し、T細胞非依存性抗原に対する液性免疫応答を負に制御していることが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(6 results)