下部食道括約部の神経-筋刺激伝達機構におけるXIX型コラーゲンの機能の研究
Project/Area Number |
16790385
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Gastroenterology
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Research Institution | Oita University |
Principal Investigator |
住吉 秀明 大分大学, 医学部, 助手 (60343357)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | コラーゲン / 遺伝子ノックアウト / 下部食道括約部(LES) / 抗体作成 / 透過型電子顕微鏡 |
Research Abstract |
1)XIX型コラーゲンのドミナントネガティブタイプの遺伝子改変マウスの作成。 前年度より、単離していたES細胞のクローンから、キメラマウスの作成を行い、1系統のXIX型コラーゲンC末側の三重らせん構造の一部を欠くドミナントネガティブ遺伝子改変マウスを樹立できた。完全欠失型の変異では、食道-胃間の蠕動運動の不全から起こる摂食障害による生育障害と生存率の低下が見られるのに対し、本例ではホモ、ヘテロ接合体ともに、見かけ上の表現型は正常であった。しかしながら電気生理学的解析では完全欠失型と同様の括約筋の弛緩不全がホモ接合体にみられた。引き続いて括約筋の弛緩不全と、表現型の強弱、XIX型コラーゲンとの機能との関連について、更なる解析を行っている。 2)activin/inhivinとfollistatin のin-situハイブリダイゼーション activin/inhivin、及びfollistatinのcDNAをクローニングし、in-situハイブリダイゼーションを行っているが、現在満足なデーターが得られる段階に至っておらず、引き続き実験を継続しているところである。 3)器官培養法による食道の横紋筋分化再現実験 生後6日目のマウス食道-胃を摘出し、更に6日間ガーゼを敷いた培養皿上で器官培養を行い、食道に特異的なTransdifferentiationが神経刺激なしに再現できるか調べた。生後6日目において既に、食道上部の平滑筋は横隔膜直上まで横紋筋化しているが、更に6日間の培養で横隔膜下方に横紋筋化が伸長していた。しかしながら、横紋筋分化の伸長が起こっているのは摘出時の6日目の段階で既にmyogeninの発現が見られている範囲で止まっており、平滑筋が横紋筋化する新たなTransdifferentiationが起こっているのではないと考えられた。XIX型コラーゲン欠失をはじめ、様々な原犬により下部食道括約部の機能が障害されたマウスにおいて横隔膜以下の食道横紋筋分化の不全が報告されており、下部食道横紋筋の分化と成熟には正常な蠕動運動による刺激が必要であることを示唆するものと考えている。
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Report
(2 results)
Research Products
(10 results)