Project/Area Number |
16790460
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Respiratory organ internal medicine
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Research Institution | Kurume University |
Principal Investigator |
西村 靖子 久留米大学, 医学部, 助手 (90289398)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,300,000 (Direct Cost: ¥3,300,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 肺 / COPD / IL-18 / サイトカイン / マウスモデル / 慢性閉塞性肺疾患 / トランスジェニック |
Research Abstract |
目的:我々は慢性閉塞性肺疾患(COPD)患者の肺病変部の著明なIL-18の発現を確認した(論文投稿中)。そこでヒト肺サーファクタントプロモーター(SPC)を用いて恒常的に肺特異的発現するIL-18トランスジェニック(TG)マウスを樹立した。 方法:マウスIgκ-チェーンの、V-J2-C領域から取り出したシグナルペプチドと、マウスのプロIL-18 c DNAを用い、シグナルペプチドを持つ成熟IL-18 c DNAを、PCR法によって取得した。この成熟IL-18 DNAをヒトサーファクタント蛋白のプロモーターSPC、SV40 small T intronと牛由来ポリAを含む3.7SPC/SV40ベクターで、サブクローニングした。(SPC-IL-18SPとする)。このTGをマウスの受精卵に上注入しTGマウスを作製した。またテトラサイクリン誘導体doxycycline (dox)で誘導させるSPC-Creマウスを用いて肺特異的にdoxでIL-18を誘導するtriple TGマウスを樹立しdoxを4週間飲ませた。 結果:このTGマウスの肺にはCD8陽性T細胞や大型の肺胞マクロファージを伴った炎症細胞浸潤と肺胞構造の破壊による肺気腫状の変化が病理学的に見られた。このTGマウスは肺の容量と静肺コンプライアンスの増加、心臓は著明な右心不全と肺高血圧が確認された。また、このTGマウスの肺及び血清中には著明なIL-18の発現とともにIFN-γとIL-5,IL-13がTG(-)マウスに比べ著明に上昇していた。一方、tet-onシステムを用いて4週間マウス肺にIL-18を発現させると間質性肺炎が誘導できた。 考察:肺におけるIL-18の慢性の発現がCOPDの病因に関与していることが示唆された。またIL-18やIL-18受容体の阻害薬が新規のCOPD治療薬になる可能性がある。
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