Budget Amount *help |
¥2,700,000 (Direct Cost: ¥2,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
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Research Abstract |
移植片対腫瘍効果(graft-versus-tumor : GVT effect)におけるマイナー組織適合性抗原(mHa)に対する液性免疫反応の関与を探索している。最近になりY染色体由来のmHaであるDBYに対する抗体反応がドナーリンパ球輸注後に増強すること、この液性免疫反応の有無と移植後再発が強く関連していることも報告されており、まず既知のmHa(HA-1,HA-2,HA-3,HA-8,HB-1,DBY,UTY,BCL2A1)に対する抗体反応の有無のスクリーニングを開始した。 方法としてはSEREX2(Cancer Immunity3:5,2003)を用いることとした。まず、健常人より分離した単核球細胞をEBVで不死化しLCLを作成した。その細胞からRNAを抽出しcDNAを作成した。既知のそれぞれのmHaの全コード領域を増幅する特異的なプライマーを設計し、前述のcDNAをテンプレートとしてPCRによって増幅した。得られたPCR産物を用いてGatewayクローニングシステム(invitrogen)を用いて、目的とするmHaの由来蛋白を酵母細胞表面に発現させた。 昨年の段階で、移植後の液性免疫反応が報告されているDBYと、既知のmHaの中で最もよく調べられているHA-1についてはこれらの作業がほぼ終了した。この1年では、他のmHaに関して酵母細胞表面への発現に成功した。今後、岡山大学において施行された固形腫瘍に対する同種移植後の保存血清、ならびに作成したmHaの由来蛋白を発現した酵母細胞を用いて、フローサイトメトリーでmHaに対する液性免疫反応を検討する段階である。また、慢性移植片対宿主病(chronic GVHDにおける液性免疫反応も同時に確認すべく、検体の収集を行っている。
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