Project/Area Number |
16790546
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Hematology
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Research Institution | Tokyo Medical University |
Principal Investigator |
中嶋 晃弘 東京医科大学, 医学部, 助手 (50366142)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
Fiscal Year 2005: ¥800,000 (Direct Cost: ¥800,000)
Fiscal Year 2004: ¥900,000 (Direct Cost: ¥900,000)
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Keywords | Ras / 薬剤耐性 / アポトーシス / SCH66336 / 分子標的 / Sorafenib / RAS |
Research Abstract |
RASは低分子量G蛋白の一種であり、細胞表面レセプターチロシンキナーゼ、3量体Gタンパク質共役型レセプター、あるいはCMLにおけるBCR-ABL融合蛋白のような細胞内チロシンキナーゼからの細胞増殖シグナルを下流に存在するRaf、PI3-キナーゼ、Ral GDS等の蛋白質に伝達する仲介役を果たしており、細胞増殖、細胞分化、細胞骨格制御、アポトーシス誘導などの遺伝子発現を制御している。慢性骨髄単球性白血病(CMML)の65%、骨髄異形成症候群(MDS)の10〜30%,急性白血病(AMLおよびALL)の約25%でras遺伝子(主にN-ras)の変異によるRasの活性化が認められるとの報告があり、Rasの活性化は腫瘍細胞の生存にとって重要な過程で、RAS阻害剤は点突然変異などにより恒常的に活性化されたRas自身、あるいはRasの上流の異常により増加したシグナルも阻害することによる抗腫瘍効果を期待され、開発された薬剤である。このようにRAS阻害剤は血液腫瘍に対しても有効であると考えられる。本研究ではK562低濃度のSCH66336と長期間培養することによって、BCR-ABLからのシグナルを核に伝えるRASを介さない経路の細胞内情報伝達分子を網羅的にプロテインチップによって解析を行った。SCH66336 10μM耐性K562細胞株ではp42/p44 MAPキナーゼ活性化亢進、HSP70の過剰発現が確認された。さらに新規Ras-Rafキナーゼ阻害剤、sorafenibのK562細胞株に対する抗腫瘍効果を検討した。Sorafenibは用量依存性に抗アポトーシス分子であるMCL-1の発現を抑制しK562細胞に対して抗腫瘍効果を発揮することが確認された。
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