Budget Amount *help |
¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,100,000 (Direct Cost: ¥1,100,000)
|
Research Abstract |
ラット新生児の膵臓から得られる膵島細胞塊(ICC)を用いて,IGF-1を加えた培養がICCの形態,インスリン分泌に与える影響をIGF-1の濃度,培養の期間を変化させ検討した. 1.分離1日目のICCをマイクロカプセル化し、培養液のIGF-1の濃度を100,200,300,400μg/mlに設定し培養7日目と14日目のICC数を検討すると、control群は培養開始日と比較し7日目で4%減少(n=8),14日目で6%減少した.IGF-1添加群ではICC数は5〜10%増加(n=8)したがIGF-1の濃度を変えても有意差は認めず,control群と比較しても有意差は認めなかった. 2.Static incubation testで内分泌機能を評価した.Control群のインスリン量は分離1日目が0.25μg/ICCで7日目は0.45μgで1.7倍に増加したが,14日培養しても1.6倍のままで増加しなかった.そこで培養7,14日目においてIGF-1投与群の内分泌機能を評価した.IFG-1の濃度が100μg/mlで0.37±0.21μg/ICC,200μg/mlで0.28±0.18μg/ICC,300μg/mlで0.21±0.16μg/ICC,400μg/mlで0.19±0.20μg/ICCであった.100μg/mlの濃度が最も高く,濃度を上げると低下傾向にあった.Stimulation indexは4.3±1.5で濃度による差はなかった.培養14日目のtestでは,いずれの濃度においても分泌量は僅かに減少し400μg/mlの濃度が最も低値であった. 3.培養7日目のICCを用いてH-E染色と,インスリン染色で比較したが,細胞構築,β細胞の割合に差は認めなかった. 検討数を増やした検討が必要であるが,今回の検討ではIGF-1の至適濃度は100μg/ml前後で,通常の血清濃度であった.IGF-1を投与してもControlとの比較で内分泌機能に差が認められず,今回はラットへの移植実験は行わなかった.今回の実験では、分離後早期におけるICCの分化、成長にIGF-1の直接的関与は少ないと推測された.
|