Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Research Abstract |
[目的]レチノイドとPPARγリガンド併用療法による大腸癌肝転移抑制効果を明らかにすることを目的とした.[方法] 1)retinoic acid receptor(IUR)リガンドであるall-trans-retinoic acid(ATRA)0.01〜100μMとPPARγリガンドであるpioglitazone(PGZ)10〜50μMの併用によるヒト大腸癌細胞株HT-29に対する細胞増殖抑制効果をcell proliferation assay法により検討した.2)3×10^4個のHT-29細胞をSCIDマウスの脾臓に注入し肝転移モデルを作製した.ATRA200mg/kgおよびPGZ200mg/kgを単独または併用で3週間強制経口投与.肝転移を肝転移結節数および肝重量により評価し,肝転移抑制効果を判定した.[結果] 1)PGZおよびATRAは,in vitroにおいて単独ではHT-29の増殖を濃度体存性に抑制し,両者の併用効果も認めたが,それは相加相乗効果には至らなかった.2)肝転移結節数は,対照群:ATRA単独投与群:PGZ単独投与群:ATRA-PGZ併用投与群において10.5±5.89:10.5±4.50:5.6±4.03:5.8±4.32(個)であり,肝重量は同様に1.17±0.21:1.19±0.14:1.00±0.15:1.06±0.15(g)であった.PGZ単独投与群では対照群に比し肝転移結節数,肝重量ともに有意な低下(p<0.05)を認めたが,ATRA単独投与群では有意差を認めなかった.また,併用群においても肝転移結節個数,肝重量の有意な低下を認めなかった.[結語]PGZとATRAは,in vitroでの抗腫瘍効果において併用効果を示したが,肝転移モデルにおいての併用効果は認められなかった.
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