下垂体腺腫におけるPPARγの発現と下垂体の機能分化に関わる転写因子との関連
Project/Area Number |
16790836
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Cerebral neurosurgery
|
Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
田原 重志 日本医科大学, 医学部, 助手 (80277540)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥2,600,000 (Direct Cost: ¥2,600,000)
Fiscal Year 2005: ¥700,000 (Direct Cost: ¥700,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,900,000 (Direct Cost: ¥1,900,000)
|
Keywords | pituitary / pituitary adenoma / PPARγ / transcription factor / RT-PCR / immunohistochemistry / Egr-1 |
Research Abstract |
ステロイドホルモン受容体ファミリーに属するPeroxisome proliferators-activated receptor(PPAR)の中でPPARγは下垂体腺腫の増殖抑制に関与していることが報告されている。このPPARγのリガンドであるthiazolidinedione(TZD)系薬剤の投与により、Pit-1の発現が減少したとの報告もあり、下垂体機能分化に関わる転写因子とPPARγとの関連について注目されている。昨年度は非機能性下垂体腺腫を中心にPPARγと下垂体の機能分化に関わる転写因子の発現について検討したが、本年度は機能性腺腫を中心に、それらの発現を検討した。PPARγの発現はACTH産生腺腫で多く認められるとの報告が多いが、RT-PCR法による検討では、ACTH産生腺腫のみならずGH、PRL、およびTSH産生腺腫において広くPPARγの発現が確認された。さらにImmunohistochemistryにおいてPPARγは腺腫細胞の核内に発現しており、正常下垂体より発現率が高いことが確認された。また、Pit-1陽性のGH、PRL、およびTSH産生腺腫において、その傾向は顕著であり、同一腺腫細胞でのPit-1とPPARγの発現も形態学的に確認された。これらの結果より、PPARγがACTH産生腺腫のみならず、他の機能性腺腫の増殖抑制にも関与していることが示唆され、Pit-1との関連についても示唆された。本年度は形態学的な分析のみであったが、今後、in vivoでの検索も加え、実際の臨床応用が可能かどうか、さらに検討する必要があると思われる。
|
Report
(2 results)
Research Products
(9 results)