Project/Area Number |
16790868
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Anesthesiology/Resuscitation studies
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
鐘野 弘洋 千葉大学, 医学部附属病院, 助手 (30361421)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥2,900,000 (Direct Cost: ¥2,900,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
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Keywords | Orexin-1受容体 / Orexin-2受容体 / 新生児ラット / [Ala^<11>,D-Leu^<15>]-Orexin B / 侵害刺激伝達 |
Research Abstract |
脊髄におけるオレキシン受容体の役割を検討してきた。生後2-3日のラットから脊髄を摘出し、脊髄後根の刺激時に前根から導出される電位(Slow Ventral Root Potential, Slow VRP)を用いて検討を行った。Orexin-A(主にOrexin-1及びOrexin-2受容体に作用)及びOrexin-B(主にOrexin-2受容体に作用)を灌流液中に投与すると、Slow VRPは同様に抑制されることがわかった。このOrexin-Aの効果は、Orexin-1受容体の拮抗薬であるSB-334867を用いても拮抗されることは無かった。従って、Orexin-Aの効果はOrexin-1受容体を介しての効果ではなく、Orexin-2受容体を介した効果である可能性が高いことが示唆された。また、SB-334867単独では、Slow VRPに対する効果は何らみられず、しかもOrexin-2受容体に選択性の高い[Ala^<11>,D-Leu^<15>]-Orexin BによりSlow VRPは同様に抑制された。以上の結果から、新生児ラットでは、Orexin-1受容体刺激は侵害刺激伝達に影響を及ぼさないが、Orexin-2受容体刺激により脊髄の侵害刺激伝達が抑制されることが示唆された。この結果は、今まで報告されてきた成人ラット脊髄におけるOrexin-1受容体刺激による鎮痛効果と反する結果である。また、Orexin-A、Orexin-Bにより摘出脊髄を用いた本モデルにてwind-up現象が抑制された。 以上の結果より、新生児期ではorexin-2受容体の刺激により、侵害刺激伝達が抑制されること、また脊髄後角の過敏化が抑制されることがわかった。
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