破骨前駆細胞を標的とした腎細胞癌骨転移に対する新規治療の確立
Project/Area Number |
16790917
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Urology
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Research Institution | Kochi University |
Principal Investigator |
辛島 尚 高知大学, 医学部, 助手 (60304672)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
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Keywords | 腎癌骨転移 / 血管内皮増殖因子 / 腎細胞癌 / 骨転移 / 破骨細胞 |
Research Abstract |
腎細胞癌骨転移において(1)骨組織近傍とその遠位部での発現の相違が見られる未知の増殖関連因子の同定。(2)そのうち破骨細胞の分化誘導と機能に作用する重要責任因子の同定。(3)骨-破骨細胞・骨芽細胞-腫瘍細胞間でのその相互作用の解明。(4)責任因子を標的とした分子標的治療の確立を目的に研究を進めてきた。 文章にて患者さんの同意が得られ、外科的切除された腎細胞癌骨転移巣および我々の持つ腎細胞癌骨転移モデルから検体を採取した。過去に我々が報告した各種血管新生因子ならびに受容体、破骨細胞に影響するであろう因子などを標的に、免疫組織染色を行い、骨組織近傍で各因子が高発現している部位と、低発現している遠位をより正確に色分けした。しかし、同一検体において、免疫組織染色と高精度のRNAの採取は困難であったため、事前に免疫組織染色を行ったスライドを製作し、それをもとに各因子の発現地図を製作した上でLaser Capture MicrodissectionをおこないRNAを採取した。 候補責任遺伝子中かねてから注目していた血管内皮増殖因子(VEGF)ならびに受容体(VEGF-R)を対象にRBM1-IT4腎淡明細胞癌骨転移由来細胞を用いた動物モデルを用いて、抗VEGF-R2阻害療法を行った(論文参照)。RBM1-IT4細胞は、VHL遺伝子の欠損を持ち、相対的にVEGFを高発現しており、それは骨組織近傍でより著明であった。また、破骨前駆細胞はVEGF-R2を発現しており、腫瘍増殖能と骨溶解に強く関係していると考えた。しかし、結果はRBM1-IT4腎同所移植モデルでは、明らかな抗腫瘍効果を認めたが、RBM1-IT4骨腫瘍モデルでは、抗腫瘍効果ならびに骨溶解阻害を認めなかった。理由としてVEGF-R2は破骨細胞の分化や機能に重要でない可能性が考えられた。今後、他の重要責任遺伝子についても同様に解析予定である。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)