単純ヘルペスウイルス再活性化による顔面神経麻痺モデルの病態解明
Project/Area Number |
16791005
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Otorhinolaryngology
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Research Institution | Tazuke Kofukai Medical Research Institute (2005) Ehime University (2004) |
Principal Investigator |
本多 伸光 (財)田附興風会, 医学研究所第4研究部, 研究員 (60304622)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,500,000 (Direct Cost: ¥3,500,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,200,000 (Direct Cost: ¥2,200,000)
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Keywords | HSV-1再活性化 / 顔面神経麻痺 / T細胞 / 単純ヘルペスウイルス1型 / 再活性化 / Latency-Associated Transcripts / 潜伏感染 / 抗CD4抗体 |
Research Abstract |
CD4+T細胞、CD8+T細胞それぞれのリンパ球サブセットを選択的に抑制し、さらに耳介皮膚刺激を負荷することによりHSV-1再活性化による顔面神経麻痺モデルを作成した。顔面神経麻痺の発現率はCD4+T細胞グループで44%(n=25)、CD8+T細胞グループで13%(n=23)であった。側頭骨顔面神経からのHSV-1DNAの検出率はどちらのグループも50%であった。また、再活性化刺激後の側頭骨内顔面神経からの経時的なHSV-1DNAおよびLATの検出率の検討から、再活性化刺激後72時間前後に顔面神経膝神経節より再活性化が生じ、HSV-1が急速に増殖し顔面神経麻痺が発現するものと考えられた。また、CD4+T細胞、CD8+T細胞それぞれのグループにおける麻痺発現率に差が認められたことより、顔面神経麻痺発現に宿主の免疫応答の差が関与しているものと推測された。また、病理組織学的検討から麻痺側の顔面神経膝神経領域では広範な神経細胞の脱落が認められ、単核細胞の浸潤像と著名な細胞壊死像が認められた。さらに残存している生き延びた神経細胞の形態はほぼ正常で、その細胞質内には多数のウイルス粒子が確認された。この組織像から顔面神経麻痺の発現にはHSV-1の増殖のみならず、それによって引き起こされるウイルス感染細胞に対する宿主の自己組織破壊的な免疫応答も関与している可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(8 results)