顎運動の回路形成における転写調節因子Krox-20の役割の解析
Project/Area Number |
16791105
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
本間 志保 大阪大学, 歯学研究科, 助手 (40372627)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,300,000 (Direct Cost: ¥1,300,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,100,000 (Direct Cost: ¥2,100,000)
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Keywords | Krox-20 / 神経筋接合部 / 免疫組織化学 / 開口筋 / 閉口筋 / 終末シュワン細胞 / マウス |
Research Abstract |
Krox-20遺伝子欠損マウスでは出生直後の生命維持において致命的となる開口筋の形成不全が認められるため、開口筋とそれを支配する運動神経との関連を調べ、神経筋接合部の発生にKrox-20がどのように関与するかを検索した。 胎生15日から19日までのKrox-20遺伝子欠損マウスおよび野生型マウスを用いて、開口筋である顎二腹筋前腹と、対照群として正常に発達する閉口筋(咬筋)における神経筋接合部の観察を行った。 野生型の開口筋、閉口筋、ならびにKrox-20遺伝子欠損マウスで正常に発達する咬筋では胎生15日ですでに顎二腹筋前腹は神経支配されており終末シュワン細胞も神経筋接合部の神経終末周囲に局在することが認められた。胎生後期の発達に伴い、神経筋接合部はより秩序正しく配列されていた。しかしKrox-20遺伝子欠損マウスの顎二腹筋前腹では胎生15日にAChRの存在と神経支配は認められたが、終末シュワン細胞が無秩序に存在しており神経終末部に局在するものは少数であった。AChRの配列も野生型に比べるとやや散在した形で配列していた。胎生16日頃から神経終末の数が減少を始めほぼ同時に終末シュワン細胞の数も減少し始めた。胎生19日では顎二腹筋前腹はかなり萎縮しておりごく少数の神経筋接合部が存在するだけで、神経要素とシュワン細胞はほとんど消滅していたが、AChRは神経支配を受けずに存在しているのが確認された。さらに、Krox-20に対する抗体を用いた免疫組織化学により胎生14〜15日に顎二腹筋にKrox-20のタンパクの発現がピークになることが明らかとなった(投稿中)。そこで神経支配を受ける前の顎二腹筋を含む器官培養を行ったところ、Krox-20遺伝子欠損マウスでは筋細胞のアポトーシスの増加が観察された。これらの結果より、Krox-20遺伝子は顎二腹筋の発達にも大きく関与することが示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(1 results)