マウス顎関節細胞原基の発生と形態形成に関わる分子制御機構の解明
Project/Area Number |
16791117
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Morphological basic dentistry
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Research Institution | The Nippon Dental University |
Principal Investigator |
柬理 頼亮 日本歯科大学, 歯学部, 助手 (40366761)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,200,000 (Direct Cost: ¥3,200,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,500,000 (Direct Cost: ¥1,500,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,700,000 (Direct Cost: ¥1,700,000)
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Keywords | 胎生期マウス / 顎関節 / 下顎頭軟骨 / 細胞原基 / アルカリフォスファターゼ / 組織立体構築 / 顕微切断法 / 器出培養 / 器官培養 |
Research Abstract |
顎関節の発生過程では、下顎頭と下顎窩はそれぞれ独立した細胞原基が組織分化を遂げて、最終的に関節構造を構築する。本研究では、アルカリフォスファターゼ(ALP)陽性を指標として、顎関節の初期発生に関与する間葉系細胞集団を立体構築し、下顎頭原基の発生機序について検討した。マウス胎仔頭部のパラフィン包埋・連続切片(4μm)にアゾ色素組織化学によるALP染色および軟骨基質や細胞組織輪郭の抽出にトルイジンブルー染色を施した。下顎頭細胞原基を中心とした顎関節部の立体構築には、下顎窩と下顎骨を含む組織領域からRGB色調に基づきALP陽性要素を抽出した。この組織立体構築により、通常の骨格標本観察(アリザリンレッド・アルシアンブルーによる骨-軟骨二重染色)では観察困難な胎生13〜14日の顎関節の発生初期に関する新たな知見を得ることができた。下顎骨と側頭骨との組織空間は胎生13.0〜13.7の短期間に急速に成長分化を遂げる。胎生13日では下顎骨と側頭骨は識別できるが、下顎骨領域の下顎頭部、筋突起、下顎角は分化していない。胎生13.0〜13.5の組織立体構築では下顎骨体に一致して連続したALP陽性領域が検出されたが、胎生13.7日では下顎骨後方に独立するALP陽性細胞集団が抽出された。立体構築像を多方位から観察することにより、ALP陽性の細胞集団は下顎骨体の上部でメッケル軟骨に並行して位置しており、側頭骨下顎窩相当部位に近接して被覆されている様子を捉えることができた。今回の下顎頭細胞原基の発生由来に関連する立体観察から、ALP発現を指標とする下顎頭細胞原基は胎生13.5日まででは下顎骨体と近接しているが、顎顔面の前後方向での成長にともない、胎生13.7日では細胞原基が下顎骨体から隔離されると考えられる。
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Report
(2 results)
Research Products
(7 results)