新たな軟骨・脂肪組織由来サイトカインとしてのCORS26の生理機能の解明
Project/Area Number |
16791142
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Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
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Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Pathobiological dentistry/Dental radiology
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Research Institution | Osaka University |
Principal Investigator |
前田 隆史 大阪大学, 大学院・歯学研究科, 助手 (80324789)
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Project Period (FY) |
2004 – 2005
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Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
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Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,400,000 (Direct Cost: ¥1,400,000)
Fiscal Year 2004: ¥2,000,000 (Direct Cost: ¥2,000,000)
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Keywords | CORS26 / 軟骨細胞 / 脂肪細胞 / サイトカイン / 骨格発生 |
Research Abstract |
軟骨組織の発生・成長は種々の成長因子やホルモンにより調節されていることが知られているが未だに不明な点も多く、未知の因子がそれらの制御に新たに関わっている可能性が考えられる。我々は以前、マウス繊維芽細胞株C3H10T1/2を用いて、TGF-betaにより発現が誘導される遺伝子CORS26を単離し、同遺伝子が主に軟骨組織で強く発現していることを明らかにした(JBC,276:3628-3634,2001)。今回、脂肪組織由来のホルモンであるアディポネクチンなどと共にC1q/TNFファミリーに属するCORS26遺伝子産物をカートデューシン(cartducin)と名付け、その生理機能を検討した。In situおよびWhole-mount in situハイブリダイゼーション法により、cartducin遺伝子はマウス10.5日齢胎仔の硬節で最初に発現が開始され、その後は成長板軟骨の増殖軟骨層に限局した発現が出生後まで続くことが明らかになった。また、マウス軟骨前駆細胞株N1511をBMP-2とインスリンで軟骨細胞に分化誘導すると、cartducin遺伝子の発現は著しく増加した。さらに、大腸菌を用いて作製した組換えcartducin蛋白の効果をN1511およびヒト軟骨細胞様細胞株HCS-2/8を用いた培養系で検討したところ、これらの細胞の増殖を促進した。一方、硫酸化グリコサミノグリカンの産生には影響しなかった。以上より、cartducinは軟骨前駆細胞および軟骨細胞の増殖を促進することにより、軟骨組織の発生・成長を局所的に調節する新たな成長因子である可能性が示唆された。
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Report
(2 results)
Research Products
(5 results)