新しい動物モデルを用いての咀嚼運動の中枢性・末梢性制御機構解明
Project/Area Number |
16791249
|
Research Category |
Grant-in-Aid for Young Scientists (B)
|
Allocation Type | Single-year Grants |
Research Field |
Surgical dentistry
|
Research Institution | Nagasaki University |
Principal Investigator |
岡安 一郎 長崎大学, 医学部・歯学部附属病院, 助手 (80346923)
|
Project Period (FY) |
2004 – 2005
|
Project Status |
Completed (Fiscal Year 2005)
|
Budget Amount *help |
¥3,400,000 (Direct Cost: ¥3,400,000)
Fiscal Year 2005: ¥1,800,000 (Direct Cost: ¥1,800,000)
Fiscal Year 2004: ¥1,600,000 (Direct Cost: ¥1,600,000)
|
Keywords | マウス / 動物モデル / 下顎運動 / 筋活動 |
Research Abstract |
我々はマウスを使った新たな動物モデルの確立を目的として,3次元マウス顎運動測定システムを開発し,マウスの咀嚼運動を動作学的・筋電図学的に記録,解析した.さらに,このシステムを脳由来神経栄養因子(Brain derived neurotrophic factor ; BDNF)欠損マウスに応用し,BDNFの咀嚼運動における役割を調べた.その結果,顎運動パタンの違いにより捕食時と粉砕臼磨時に分けることができたが,粉砕臼磨時における咀嚼ストローク数は健常マウスに比べ大きく減少していた.粉砕・臼磨時における1ストロークごとの顎運動は,健常マウスに比べ不規則なパタンを示した.加えて,健常マウスのパン(柔らかな食品)咀嚼時で見られた開口途中での下顎の大きな前方移動は認められなかった.結局,BDNFノックアウトマウスのパン咀嚼では健常マウスに比べ,開口量,側方運動量,前方運動量の全てにおいて小さい結果が得られた.しかし,ペレット(硬い食品)咀嚼時における開口量,前方運動量は健常マウスに比べて逆に大きかった,この結果は,粉砕・臼磨に伴い大きな運動負荷が予想されるペレット咀嚼時においては,感覚受容器減少による形態的不備を機能面で補おうとする顎運動の代償機構が働いている可能性が考えられる.ここまでの過程で,マウスを使った咀嚼運動実験モデルの確立および咀嚼運動の末梢性・中枢性制御機構解明に向けた実験モデルの応用に成功し,新しい研究の道を開くことができた.
|
Report
(2 results)
Research Products
(2 results)